そして、この後に、以下のような主人公の説明がある。

「五十幾歳(いくさい)の
格二郎(かくじろう)

好きからなった
ラッパ吹き

かつては郷里の町の映画館の
花形楽師だったのだが

音の出る
映画が発明されて
お払い箱になった

流れ流れて東京の
チンドン屋と
なり下がり

道行く人の
嘲笑の的と
なってきた

(続く)