今読んでる長谷川櫂著『四季のうた---微笑む宇宙』(中公文庫)に載っていた。
この本は、大岡信の『折々の歌』と同じ趣向で読売新聞に連載された、
長谷川氏が択んだ名詩歌とその短い解説文をまとめたもの。

この短歌に添えられた長谷川櫂氏の文章は以下の通り。

「今やインターネットは蜘蛛の網のように地球をおおうが、無数の結び目に
いる人間は姿が見えない。その果てしない闇黒に思いをはせる歌。
スタヴローギンはドストエフスキーの長編小説『悪霊』の主人公。
いわば真空のような虚無主義者」