>>106の続き)

で、大して感銘は受けなかった。時に、ハッとするような美しい文章は
あったけれども。
若い頃読んでいたら、衝撃を受けていたかもしれない。
読書はタイミングがすべてであると、あらためて強く思う。

併録されている、シュールレアリズムの実践である『溶けた魚』という
詩的散文集の方も、特に感激はしなかった。
もう、ダダやシュールレアリズムを通過した詩人の作品を幾つも読んで
いるから、大して驚くことがないわけなのである。

とはいえ、ところどころに美しいイメージは展開されていて、感動、感激は
せずとも、感心はし、それなりに楽しみはした。
(たぶん続く)