>>139 続き

このペンダントでは、「波動」を「原子核の周囲を電子が回る際に発生させる振動」と説明しています。
……この時点で既に意味不明ですが。

しかし、仮にその存在を認めるならば、それは他のあらゆる原子から出ているはずですから、このペンダントから出る振動だけが都合良く脳幹に作用するというのも極めて不自然です。

また、「農薬を使用した野菜と無農薬野菜でも波動が違う」などというオカルトじみた記述も見受けられます。

そして、仮にこれが何らかの振動を発生させるものだとしても、価格が18,000円になるほどの製造コストがかかるとは到底思えません。

価格設定の理由は、チップが精密で、少しでも形状や素材の割合が変わると「波動情報」が変わってしまうため、とされていますが、
「波動」の定義が前述の通りなら、同じ金属からは同じ「波動」が出ているはずですから、チップの形状がそれに影響を与えるというのも妙な話です。

また、犬や猫だけでなく、同様に脳幹があるから人間にも効く、などと書かれていますが、体の大きさも構造も異なる動物の脳幹が同じ周波数の「波動」に共鳴するという説明が破綻しています。

例えば音波の共振現象ならば、同じガラスでできたコップでも大きさや形状が違えば固有振動数は違います。

チップの精密さを謳っておきながら、効果を及ぼす対象は厳密に限定されていないというのは都合が良すぎます。

さらに気になるのが、「よくある質問」の「Q.薬や治療との併用は可能ですか?」という部分の記述です。

一応、薬との併用は可能なので、必要な薬は服用していい、としているのですが、「お薬の化学物質や様々な治療による体への影響は、繊細な波動を発生しているイフの波動の影響を弱める可能性があります。」とも書かれています。

商品側の立場からは、「効果が感じられなくても、それは薬と併用していたから」という逃げ道にすぎない表現ですが、ペンダントの効果を妄信した飼い主さんが本来は必要な薬を服用させないような事になれば、ペットの健康を害する結果を招いてしまいます。