フィナステリド症候群の原因の遺伝子のメテル化や脳内物質の減少の最新研究を発表 2019年7月

フィナステリドを内服した方がフィナステリド症候群(以下PFS)患者に起こるか引き起こす要因についての新しい研究が2019年7月20日に発表されました。
以前から問題視されていた、脳内物質のニューロステロイド異常に着目をした研究者が最新の論文で驚くべき発見をしました。
フェーズ1の2017年の脳内物質のニューロステロイドの減少という仮説を、2018年のフェーズ2ののラットによる検証で実証をしたミラノ大学のRobert Melcangi博士(ロバートメルカーニ博士)が
2019年7月にフェーズ3の臨床試験結果を発表しました。
新しい研究でPFSのDNA配列変化ではない、遺伝子変異(エビジェネティック修飾)がPFSで起こるが実証されました。
元々の遺伝子配列の変化(突然変異)とは別に、食事、喫煙、大気汚染などの環境要因で遺伝子が変化をしていく研究をエビジェネティックスといいます。

DNAや遺伝子のメチル化は、不必要な遺伝子を働かせないようにして、それぞれの細胞をつくり出し、体を正常に保つ働きをします。DNAのメチル化が異常を起こすと、
それぞれの細胞にとって必要な遺伝子の働きを阻害したり、抑制されなければならない遺伝子を促進してしまう異常が起こります。

たとえば、がんの細胞ではDNAのメチル化に異常があることが確認されてえいます。がんはがんを抑制する遺伝子の働きによって防がれているのですが、
メチル化の異常によってがん抑制遺伝子が働かなくなり、発がんするケースもあります。
PFSの場合は、DNAのメチル化の制御や阻害ではなく、脳脊髄液のSRD5ASに変化が起きていることが初めて確認されました。
メルカー二博士の主導の元、6施設、計10人の専門家が、PFS患者16人と健常者(コントロールグループ)20名のメチル化解析を血液と脳脊髄液を検査しました。


https://www.pfsfoundation.org/news/epigenetic-modifications-do-occur-in-pfs-patients/?fbclid=IwAR2urxAuN8ePuROCaW_GVmSMgIM4dKs7B8FdLdFO-uLniREtksE0EyXs2Q4