またトラップは年中仕掛けたままでいいのですが、カラスの捕獲数は季節によって変動することを
知っておく必要があります。たとえば、春から夏まではほとんど入らないようです。
この時期は、子育てで家族単位で行動するので用心深いのと、エサが比較的容易に手に入るからです。
7月を過ぎて冬にかけては比較的多く入ります。と言っても、7〜9月にかけて捕まるのは、多くは

親から離れたばかりの経験の浅い幼鳥です。まだ世慣れてなく、騙されやすいのです。冬の期間になると
エサが少ない為、大漁になります。トラップの中だろうが、おいしそうに仲間がエサを食べている行動に
つい油断をしてしまうのでしょう。

■トラップの効果

トラップの良さは、まず成果が目に見えて分かることです。トラップの様子を見に行ったら数十羽が
入っていた!どんな人でもガッツポーズで喜ぶことでしょう。
しかもこの中のカラスは、まさしくカゴの中の鳥。追い払ったカラスと違って、二度と悪さは出来ません!
ではその効果がどれぐらいあるかというと、正確に測るのは難しいですが、東京都で平成13年度の

ピーク時と比べて4分の1、農村部で3分の1といった感じです。もちろん少々捕獲したところで、
油断していたらエサがある限り、繁殖やよその地域からの移入でまた増えてしまうのですが、一定の
効果は確実にあるのが証明されています。しかし個体数を減らすだけでなく、トラップだけに頼らず、
カラス被害を呼ぶことになる餌付け行為の禁止も徹底しなければなりません。見付け次第、警察に
通報して迷惑防止条例違反で処分してもらいましょう。

またカラスに対して適度の威嚇(人を敵と認識させる行為)を合わせて取り組むことは絶対に必要に
なります。そのような心構えで挑む事によって迷惑なカラスを激減させてクリーンな未来に日本を
もっていく事が出来るでしょう。