2010.6.1
シロアリ発生季節  農作物など被害甚大 
 六月初旬 〜七月の中旬まで続く・・・小笠原                    
 東京から南へ1.00キロ離れた小笠原諸島の小笠原村父島は、毎年六月初旬 になると白蟻の発生し、これけらが最盛期で、七月の中旬まで続く。
小笠原は全 国で一番白アリ多い所と言われ、
午後七時頃になると、明りを目指して、巣から一斉に飛び出す。その数は数百万匹にも上る。

 同島に生息している白アリはダイコクシロアリなど数種生息しているが、 主にイエシロアリがほとんどで、戦後米軍が統治していた時期に、兵舎など建てるために持ち込まれた材木から住み着いたといわれている。 
白アリの食害は住宅から農作物まで幅広く、島民はその対策に苦慮している。最盛時には、街路灯に群がって、羽を落とした白アリで自動車がスリップしたり、走る時にはワイパーをかけたりする。
道路に落ちた羽は粉雪のように白くなり、“南の島に雪が振る”ような光景が見られる。

 全国での白アリによる被害は千百億円ともいわれているが、父島では、新 築した建物が三年もたたない白アリに白アリに食われた家屋が十数軒もあり 、その他でも、「分巣」が出来ている建物となるとほとんどが被害にあって いる。
最近ではじゃがいもなど農作物にもその被害が及び、正確な被害額は 村役場でもつかんでいないが、国有林に生えている白アリの好物とされてい るモクマオウ、タマナ、メリケンマツなどの植物を含めるとその被害は多額 に上る。 

 専門家は、「白アリを根絶させることは難しいが、抑制させることが、今後の対策の中では重要で、島民全体の問題ととらえて意識を高めていく一方 、
財政面、国有林対策として国や東京都を動かし、政府、薬剤メーカー、シ ロアリ対策協会などを巻き込む取組が急務」と、訴えていた。