>>153の続き
一気に威盛の良くなった俺は、近くに落ちてた枝を鉄パイプに見たて、原付にまたがり
 歓喜の暴走をした。
治安の良い国道は、チバラギ街道と化した。。。

家に着くなり、ゾクゾクしながら、チョコの入った箱を開けた。
 「オオッ!キャンディー風のチョコかぁー☆↑↑」
箱の中には、チョコを中心として両方をぎこちなく、ひねった包み紙に包まれたチョコが6個程入っていた。

 俺はそのひとつを手に取った。
丸くて、黒に近い茶色と茶褐色が混在したした感じのチョコ、、、
俺は万感の思いでそれを口へ放た。
 すると口の体温で溶け出したのか、チョコが八方へ広がった。
いつもなら、「チョコは噛むものだ」と言うが、噛まずにそれを堪能している。・・・しかし・・・・・・

「・・・ん゛っ!!酸っぱい・・・!!」   

「あのドジ分量間違えやがったな・・・」

思わず噛んだ・・・。

「ん゛っ!!ぐぅ〜うヴううう!!!すっぺぇ゛ぇぇー・・・」
 俺の口の中でウイスキーボンボンみたいに液体が溢れ出す。

「や゛っやばい・・・飲み込まなければ・・・(苦)」必死に飲み込み、消化器官に委ねた。
 「ん゛っっあ゛あぁ〜 ふぅっヒィーー」と、やっとの思いで耐え抜いたか否かという期を前後して、
未開封の包み紙から、まるで雛が殻を破るかのように、何かが出てきた。。。

           それは“悪魔の針”と呼ぶべきものだった。

それは、生まれながらにして高い才能を持ち、
糸を巧みに操る針のような者。
 その糸に夜露が降り、月の灯かりが照らす時、、、その美しさは絶頂を迎える・・・。

その針のオブジェはあちらこちらに、存在し、他を奈落の恐怖へと絡み付いて離さない。
                   その孤高の芸術的捕食者の名は

        

            “蜘蛛”

・・・・。



おいしい話には確かに裏が在って、俺はこう言う・・・。



             「スパイダーだけに酸っぱいだぁー」




・・・・。あっ・・・ゴメン・・・。これが言いたかっただけ・・・・・。−_‐;

                                                     完