突如深海から現れ、人類に襲いかかった謎の勢力「深海棲艦」。通常の火器はまったく通用せず、深海棲艦の脅威に対抗できるのは、艦艇の魂を宿した「艦娘」たちだけであった。
だが、勇猛 果敢な艦娘たちがいかに奮戦しようとも、雲霞のごとく押し寄せる敵軍の侵攻を食い止めることはできず、その圧倒的な物量差に押しつぶされるかのように人類は敗走を繰り返していた。
この苦境を打破すべく必勝を期して臨んだマリアナ沖の戦いも、航空戦力で上回る敵艦隊の猛攻の前に大敗を喫し、残存戦力の編成が急務となっていた。
そして激しい戦いから数日、リンガ泊地の宿舎で姉妹とも別れ、傷ついた心と体を休めていた「時雨」のもとにも新たな命令が下る。
今度の配属先は、戦艦「山城」を旗艦とする第二遊撃部隊第三部隊(1YB3H)。疲れから不幸にも黒塗りの深海棲艦に追突してしまう。1YB3Hをかばい、全ての責任を負った「時雨」に対し、車の主深海棲艦の言い渡した待ち受ける示談の運命とは......?