『いずも』のマルチ艦としての機能が 包み込んでくれるような母性を連想
 MAMOR(マモル)2016年1月号 vol.107 P21
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(前略)「艦これ」を制作する田中謙介プロデューサーに護衛艦『いずも』を実際に見た感想を聞いてみた。

「『いずも』の進水式と引渡式を見学させていただいたのですが、造船所でドックに至る角を曲がり、艦尾の迫力、その大きなお尻の圧倒的な存在感に、まず一撃されます。
次いで、目に映る白さがまぶしいSeaRAM兵装。ああ、新鋭艦だ! と感じる一瞬。そして艦の側面に回ると、輸送艦のような大きなランプ(積載口)が!
さらに右げんデッキサイドに、巨大なエレベーター。この時点で大きさ以外にも同じく全通甲板を持つ『ひゅうが』型との印象の違いを感じます。
そして、上甲板に上がるとその広く長い、果てしなく続くような大きな全通甲板の存在感に、圧倒されたことをよく覚えています」

 これまでも数々の取材を重ね自衛隊に関する同人誌を作ってきた田中氏。護衛艦についても愛情を持って長く親しんできた彼も、『いずも』には驚きを隠せなかったようだ。

「ヘリコプター甲板に上がると、とにかく抜けのよい、それはもう広大な空間が広がっていて。『ひゅうが』の甲板に初めて立ったときも大きいなとは思ったのですが、
『いずも』ではまるで違う“何か”を感じました。その日、甲板の上にが海からとても強い風が吹いていたのを覚えています。
こんな艦が現代日本に……という感慨と、何かが胸から湧き上がるような不思議な気持ちも感じました」