ボーイングのスターライナー制御ソフトウェア開発体制に深刻な疑念
https://spacenews.com/starliner-investigation-finds-numerous-problems-in-boeing-software-development-process/

制御ソフトウェアのミスにより、アトラスVからの切り離し後、
予定軌道へ向かうための制御に失敗し、余分な燃料を消費し、
ISSドッキングを断念した件については、既報の通りである

さらにASAPに報告されたところによると、再突入帰還時の制御において
2つの重大なソフトウェア不具合が確認されたという

1つは、サービスモジュールと帰還モジュールの分離後、
サービスモジュールは自己廃棄噴射を行うが、
ソフトウェアのバグによる不正な挙動により帰還モジュールの姿勢を狂わせ、
再突入時にヒートシールドを損傷させるリスクがあったという

もう1つは、先日のバグを対処する中でたまたま発見された、スラスターの不具合
に関するもので、プログラム修正が完了したのは、帰還モジュール着陸の3時間前だった

NASAの幹部は述べる
根本的な問題として、スターライナーのソフトウェア開発体制には、多くの綻びが見られる
ボーイングはスターライナーのソフトウェアを全面的に検証する予定だ
コードは100万行に及び、いつごろ終了するのか不明だ
スターライナーについて、今後どのような試験を実施するのかも未定である

ASAPやNASAは、ボーイングのソフトウェア開発体制を含む幅広い潜在的問題について
真剣に検証を行うことになる。
ボーイングのソフトウェア開発体制の問題は、今回が初めてではない
航空機737MAXの新開発ソフトウェアエラーによる2度の墜落問題も含め、
より詳細・慎重に検証し、企業体質の問題点を改善していく必要があるとしている