https://repository.exst.jaxa.jp/dspace/bitstream/a-is/873908/1/SA6000117029.pdf
宇宙惑星居住に伴う人体の変化と健康維持
第32回宇宙環境利用シンポジウム (2018年1月15日-16日)

気圧低下
宇宙空間・月では真空であり,大気が存在する火星でも地上の0.75%であり,
しかも酸素はほとんど存在しない。したがって船外で活動するためには
船外活動用宇宙服(Extravehicular Activity Suit; EVA suit)を着用することが
必要となる。
現在米国および日本の宇宙飛行士が着用しているEVA suitは,外部真空と
内圧との格差を可能な限り小さくし,膨張による可動性低下を防止するため
酸素のみで0.3気圧に与圧している。
生存するには十分な酸素分圧であるが,絶対圧として小さいため減圧症を発症する危険がある。
宇宙飛行士はこれを防ぐため24時間かけて予備呼吸を行う必要がある。
現在筆者らは,グローブについて高い与圧で予備呼吸が必要でなく,かつ高い可動性を有する
EVA suitを試作・検証した。
現在全身の与圧下での可動性を検証すべく試作中である(図5)