>>508

航空機の開発製造では、flutter は深刻な問題なんだよ。
下手をすると flutter が発散して構造破壊、墜落につながる。

風洞試験、実機試験で、 flutter が起きそうな領域(速度、大気密度、機体姿勢など)を調べて、
実機ではそれを避けて運用するか、
流体力学的には不利になっても flutter が起きにくい形状に変更するとか、
重量的には損でも構造強化するとかだ。

通常のロケットで対称性が良い場合は揚力が出ないので flutter が起きにくい
(飛行方向と機軸がずれた場合は少し問題でるが、静的な曲げモーメントの方がでかい)

ロケット上段にスペースプレーンと言う形状は、そもそも空力学的に不安定で、
揚力による曲げモーメントを抑えるように制御しなければならないけれど、
それに加えてさらに動的に flutter が起きた大変危険。
flutter が起きる領域を避けて運用しようとするとロケットが成り立たないとか、
構造強化するとペイロードが大幅に低下する。

なお、数値シミュレーションでフラッターを予測するのは難しい問題で、
なかなか精度が出せない。
旅客機の飛行テストのかなりの部分はフラッターの起きそうな領域を調べること。
ところがロケット機では多数回の飛行試験がやりにくい。