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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は25日、開発中の次期主力ロケットH3の主エンジン
「LE9」の燃焼試験を、鹿児島県の種子島宇宙センターで実施した。

https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00001/00696/
試験時間は3分38秒間。
予定通りに液体水素ターボポンプの入り口圧力が下限値に達し、エンジンが自動停止した。

H3プロジェクトチームプロジェクトマネージャの岡田匡史氏は集まった報道陣に、
「試験条件をコントロールして正常にエンジンを止められた」と燃焼試験の成功を報告。
「飛行状態に近い、最も厳しい条件下でエンジンのデータを取得できた。
これからデータをくまなく確認して、次の試験で用いるエンジンの設計に反映したい」と述べた

JAXA第一宇宙技術部門H3プロジェクトチームファンクションマネージャの沖田耕一氏は、
「コスト削減のためにできることは全て実施した」と話す。
設計段階からバリューマネジメントを適用。
部品に要するコストや製造プロセスを丁寧に検証し、コストの最適化を図った。
例えば、長大な燃焼室や、ケーシング・ロータ部品に、3Dプリンターで造形した部品を採用。
加工や溶接などの手間を省略し、コスト削減につなげた。

この他、1回の燃焼試験で多数の作動点を連続的に試験できる大型電動弁の採用によって
エンジンの製造コストを低減した。
これにより点検の効率化も図れるので、機体の運用コストも減らせるという。

JAXAは今回で「実機型エンジン」の燃焼試験を終了。
実フライト用エンジンと同等の設計で製造した「認定型エンジン」の燃焼試験を2019年度に開始。
試験機を2020年内には打ち上げたい考えだ