クルードラゴンとスターライナーの本格運用は2020年にずれ込みか?
https://arstechnica.com/science/2018/05/new-report-suggests-commercial-crew-program-likely-faces-further-delays/

連邦議会に提出された米政府説明責任局(GAO)のレポートによると、
有人ドラゴンの認証は2019年12月、有人スターライナーの認証は2020年2月まで
ずれ込む可能性があるとのことだ。

認証には最低でも、1回の無人飛行と1回の有人飛行が必要とされる。
NASAは現在、ドラゴンについて無人で2018年8月、有人は12月の飛行を予定し、
またスターライナーについて無人で2018年8月、有人は11月の飛行を予定している。
しかしGAOはこれを楽観的に過ぎると見ているようだ。

NASAの技術者たちが懸念していることは、ドラゴンについては、
COPVヘリウム加圧タンクの安全性と、Block5の新型マーリンエンジンの安全性だ。
かつて前者は破断し、後者にはターボポンプのクラックが発生していた(注:いずれも設計変更された)

またスターライナーについては、シミュレーションでアボート時の姿勢制御の不安定が指摘され、
また再突入時の高熱が減速用のパラシュートにダメージを与える懸念が指摘されている。
パラシュート問題の設計変更を行うなら、最低でも6ヶ月の遅延が予想されるところだ。

CCDevの良い点もある。予算が膨れ上がる政府の他の巨大計画と異なり、当契約は固定価格によるものだ。
これらの遅延による追加の予算は、基本的に契約各社(スペースX・ボーイング)の自己負担なのだ。