>>118

> ISASは宇宙機や上段用にエタノール推進系を研究しているよね

これはそれなりの根拠があって,
従来こういう用途で使われていたヒドラジン・4酸化2窒素は
自己着火性と有毒性のため,地上での扱いに手間がかかった(防護服を着用の充填作業など)
あと,凍結の可能性があるため,人工衛星や探査機の場合にはヒーターが必要.

エタノールは毒性は大変低いし,融点が摂氏 -110 度と十分低い(沸点は摂氏78度) .
相手の酸化剤に何を選ぶかが課題だな.
(亜酸化窒素とか,HAN とか,ADN とか)

燃料としては,ケロシンの他,プロパンとかブタンも考えられるし,比推力はこちらの系統の方が高いけど,燃料リッチで使うと煤がねえ.

あと,1段目などでは,再生冷却で使う場合はエタノールの特性が良い(熱伝導とか煤が堆積しにくいとか)
欠点は比推力が低い(これは実はそこまでの欠点ではない)他,腐食性などの特性が十分研究されてないこと.