2020年の中国経済の回復を考えるうえで参考になるのは、
2003年に、北京、広東、香港でSARS(重症急性呼吸症候群)の感染が広がった際、
バス、地下鉄などの交通機関が敬遠され、自家用車の販売量が感染収束後に増加したことだ。
自家用車の生産台数は2002年の324.81万台から2003年の439.08万台に34.2%増加した。
2020年の新型コロナウイルスによる肺炎が収束した中国では、
減少していた自家用車の販売量が、2021年から急増する可能性がある。
5月14日の『中国青年報』は、
「今年の4月、自動車の生産量と販売量はそれぞれ210.2万台と207万台だった。
先月比では46.6%と42.5%増であり、昨年同期比では2.3%と4.4%増であった。
月間の成長率では、今年では初めてのプラスに転じ、
販売量の増加は21カ月ぶりのプラスであった」
ともろ手を挙げて歓迎する記事を掲載した。
「レクサスは4月に2万3150台売れ、昨年同期比6%増となった。
合弁の一汽豊田の販売台数は4月に7万1771台、9%増だったが、
広汽豊田は、同6万3607台、47%増となっている」
とトヨタ中国の広報は発表している。
5月に入ってからも、トヨタの販売量はさらに増加していると
筆者はトヨタ販売担当の人から聞いた。