不老不死の時代は来るのか?|バイオインダストリー協会 田中雅治/中川智 後編
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バイオテクノロジーで「不老不死」は実現するか?

――このままバイオテクノロジーが発達すれば、不老不死も夢ではない気がします。

田中:
「どうでしょう? 科学の常識ではせいぜい135歳までしか生きられないと言われています。それがバイオテクノロジーの力で伸びるかどうかはわかりません。
ただし、です。ちょっと話がずれますが、現在、ハイティーンの世代は100歳まで生きる確率が上昇するという予測があります。

バイオテクノロジーが病気治療だけでなく、病気にならないようにする『未病』の分野にまで積極的に取り入れられるようになれば、ある程度まで寿命が延びるかもしれません。
今、日本人の平均寿命は83.98歳(2016年)です。

一方、いわゆる『健康寿命』は男性が72.14歳、女性が74.79歳です。そうすると平均として10年前後は介護されることになるのです。

バイオテクノロジーが貢献できるとすれば、平均寿命よりこの健康寿命を延ばすことかもしれません。元気なお年寄りが増えれば、労働も消費も伸びますしね」