VRで「脳をハック」し、失った手足を蘇らせる。ここまできた、VR治療の最前線に迫る
https://healthtechplus.medpeer.co.jp/trend/3579

ある筋肉を動かす神経を別の筋肉に接続させて動かす技術「TMR(Targeted Muscle Reinnervation)」を用いることで、自分の意思によりロボット義手を動かせるようになりました。

彼の左腕が、私たちが開発しているロボット義手ですが、腕を大きく回すこともできますし、ピアノも演奏することができます。
なぜそんなに細かく指を動かせるかというと、肘より上の部分から指の先にTMRによって情報が送られているんです。
患者さんは、VRによるバーチャルリハビリテーションで、このロボット義手の手指を動かすための脳内での指令の出し方を習得します。

私自身、このVR治療によって30年間痛み続けた幻肢痛が無くなったのです。

Peter:これから数年の間に、VRによる「セラピー」がいかに効果的かというのを実証していけると思っています。
これまで神経治療、PTSD、疼痛管理について研究を続けてきましたが、バーチャルにおける診療の効果は本当に素晴らしいものがあります。
グラフィックやUXの向上はもちろん、先達としてVR治療における「ルール」を構築していきたいですね。

また、アメリカにおいてはFDAからの承認も必要です。私たちも今承認に向けてテスト段階です。
今後5年ほど経ってくると、こうしたVRの治療法がもっと普及していくと思います。