避けられない未来とAIによる技術的特異点の真実とは 
https://globis.jp/article/6461
技術的特異点の真実は?

全人類がつながるということを前提にして商売を考えると、今までと環境が完全に異なってきます。そこで、「技術的特異点」というものについて、今日は皆さんとともにはっきりさせていきたいと思います。

たとえば、1900年頃も電気自動車はありました。モーターと電池だけですから、内燃機関よりよほど簡単でした。それでも当時106km/hも出した自動車がありました。
そして2016年、「Ventury Buckeye Bullet 3」という車がアメリカで549km/hの世界最高速度を記録しました。これ、考えてみると100年で5倍ぐらいしか速くなっていないんですね。物理的に挑戦すると、こんなもんなんです。

一方、デジタルはどうか。僕はデジタル化のはじまりというと、やっぱりCDだったと思います。それが1982年。この点についてソニーとフィリップス、特にソニーは偉かったと思います。
だって、いまだにCDで新譜が出るんですよ? 30数年前に生まれたデジタルフォーマットの新譜を聴いている。
もっと高音質なハイレゾのフォーマットはありますが、今だって普通に聴けば十分な性能があるわけです。

そこで、1982年時点で売られていたパソコンの性能も調べてみました。そこからCD発売30周年であった2012年までの30年間で、パソコンはどれほど性能が高まったかも計算してみました。
僕なりの計算方法で、使い勝手をはじめ、いろいろな要素を含めて計算しています。すると何倍ぐらいになっていたと思いますか?100万倍です。
これを、18ヶ月で半導体の集積度が2倍になるという「ムーアの法則」で計算しても、だいたい100万倍になります。