「AIドクター」で医療を変える、バビロンヘルスの野望
https://forbesjapan.com/articles/detail/22039/1/1/1
バビロンがトレーニングを行ったAIは、MRCGPテスト(研修中の一般開業医師が受けるテスト)を受験した。
このテストの過去5年間の平均スコアは72%だ。「バビロンのスコアは82%だった」と壇上に立ったMobasher Butt医師が述べると、場内は万雷の拍手に包まれた。AIが人間の医師を上回ったのだ。

バビロンの創業者であるAli Parsaによると、同社が目指すのは「地球上の全ての人が手軽に医療サービスを受けられるようにする」ことだという。
Parsaは、バビロンのようなAIドクターを使うことで医療費を抑え、NHS(英国の国民保険サービス)や保険会社のコストを削減することが可能だと考えている。
また、バビロンのチャットボットを使えば不必要な通院を減らすこともできる。

Parsaによると医療コストの3分の2は人件費であり、人間の医師とAIを組み合わせたバビロンの医療アドバイスを導入すれば、診断コストを下げられる。
バビロンは、消費者や医療サービス提供者に対して、在宅勤務の医師250人とビデオ通話できるサービスを販売している。
このほかにも、ユーザーに医療アドバイスを提供するソフトウェアも提供している。

Parsaは「医師が行うべきなのは診断ではなく治療だ」と語る。27日に行われたデモでは、スクリーンにバビロンの画面が映し出された。
めまいがするという女性患者がチャットボットの質問に回答し、最終的には80%の可能性でメニエール病であるという診断が下った。