>>472
9. 人間の知能レベルに達したAGIが実現した場合、それ自身が開発を行い人間の知能を超えた知能を作るのにどのくらい時間がかかると思いますか?

9の答え:山川さん

先に話に出したコンピュータ将棋の歴史を振り返ると、多くの場合に1人もしくは数名のプログラマが、地道に改良することで発展してきました。
その場合でも、人工知能が一旦人間のトップに追いつけば、そのあと抜き去るのに要する時間は数年程度だったかと思います。

AIの汎用性がある種の経済価値をもつレベルに到達した瞬間に、そこに対する投資が急速に増大するでしょう。
そうなれば汎用人工知能の能力は、ゲームAIの場合とは比較にならない速さで人間レベルを超えるかも知れません。
さらに人間レベルの汎用人工知能に到達すれば、それは人工知能研究者の役割を担えます。
ですから汎用人工知能が作られた直後に多数の汎用人工知能を人工知能研究者として高速に育成し、それらが24時間休まず研究開発を行うことで、人工知能の研究開発は大幅に加速するでしょう。

ところで、カーツワイル氏は2029年に人間一人分の知能に到達し、そこから16年かけて、2045年ぐらいに全人類の知能に到達するという予測をしています。
私は、上記のような理由からこの後半の16年間は大幅に短縮され、数日から数ヶ月ではないかと予測しています。
私から見るとこのカーツワイルの16年間という予測は不自然におもいますが、むしろその点についての疑問をあまり見かけないことに不思議さを感じています。
ただし、この期間において存在しうる技術的なボトルネックとしては、汎用人工知能を動かすための電力が膨大すぎて同時に多数を稼働できないという場合はあり得るかもしれません。