0472オーバーテクナナシー
2018/07/14(土) 19:22:17.58ID:qylP2u9g8. 私たちの進歩を侵害する世界規模の惨事はないと仮定して、次の10年・2040年ごろ・2100年ごろのhuman-level AGI(人間の知能レベルの実現を目指す汎用人工知能)完成の可能性はどの程度であると思いますか?
8の答え:山川さん
全脳アーキテクチャイニシアティブ(WBAI)では2030年頃を公式目標としています。
カーツワイル氏が「2029年に人間レベルができる」言っていることはよく知られているかと思いますが、大体それと同じぐらいで考えています。
我々はAGI開発を促進する集団なので、平均的な見解より遠目の「100年後にできます」と言うことはありません。
FHIのニック・ボストローム氏らが2011年から12年ぐらいにとったアンケートに私も答えましたが、その際には私個人としては2023年と書いたはずです。
個人的には早い可能性も考えていますが、WBAI関係者の意見の平均的なところで、2030年ぐらいかなと思います。
こういう点では、FLIによるAsilomar会議でも意見の一致は得られなかったのかと思います。
一般的にマスメディアは煽ったりその反対をしたりする傾向を持ちますので、人工知能の技術者が、意見の一致をみなくても技術的な観点から見解を世間に発信していくことの意義は高いと思っています。
私は現在、日本の人工知能学会の編集委員長ですので、上記のような意識の上で、本年の7月号から連載するレクチャーシリーズにおいて、
「シンギュラリティと人工知能」というテーマで、毎号、人工知能の専門家に技術的な観点から見てシンギュラリティについて語ってもらう企画を進めています。
こうして技術的に冷静な意見を、まずは日本国内において広めていきたいと思っています。