>>205
——自己実現を最大化できる社会、素晴らしいと思います。その実現は、地域通貨が「どんどん要らなくなる通貨」であることと関係しているように思うのですが、法定通貨とはどう違うのでしょうか。

一部の地域通貨には「減価する」仕組みがあるんです。先ほどのピーナッツの場合は、プラスの残高があると1か月に1%ずつ減価するようになっています。
つまり、地域通貨は貯金するインセンティブがないので、人々は地域通貨を使うようになり、結果的に地域経済を活性化できます。
また、その地域で通貨を使うことで、地域コミュニティの形成にもつながります。そして最終的には、地域通貨を使わなくても助け合うコミュニティができあがります。

——Give and Take の社会から、Give and Give の社会への移行期に必要になるひとつの仕掛けが「地域通貨」と考えるとスッキリします。
地域通貨を普及させるには、決済を意識しなくなるような仕組みも必要ですよね。

そのひとつが、銀行各社が準備しているコインの仕組みです。コインの実装が進むと、たとえばこのコンビニではこのコインを使うとお得ですよ、というような世の中になります。
しかしユーザーからすると、毎回お店で使えるコインを調べるのは大変ですよね。そうなると、あなたのいるお店ではこのコインを使うとお得ですというような、「AIエージェント」のスタートアップができるはずです。
決済が一段階奥に入るようなシステムが実装されれば、人々は「決済」を意識しなくなるはずです。