「空集合」は元を持たない
元を持たないにもかかわらず自己同一性を持つ
「対象」である
すなわち「存在」である

この「空集合」に属さないものも「無」にできるのだろうか?
そのような場合、「存在」しているのは「空集合」という
「集合」そのものだけである

出発点となるのは「空集合」であり、それだけが「存在」である
「空集合」は「無」を「空集合」属する「無」と「空集合」に
属さない「無」に分断する
「空集合」に属さない「無」もまた「空集合」であり、
「空集合」であるがゆえに最初の「空集合」と同じものである

「空集合」によって分断されているにもかかわらず
同じものである