758オーバーテクナナシー2018/01/19(金) 02:03:12.29ID:XL1H7etC
>>756
 スーパーコンピューター開発を巡る国の助成金詐欺事件で、「PEZY Computing(ペジーコンピューティング)」社長だった斉藤元章容疑者(50)が手がけていた技術の今後が見通せない。
事件の全容解明に時間がかかっており、資金を融資した科学技術振興機構(JST)の対応も決まっていない。

 PEZY社ログイン前の続きと斉藤容疑者が会長を務めた「ExaScaler(エクサスケーラー)」が開発するスパコンは省エネが特徴だ。
基幹部をまとめて配置し、絶縁性の液体に浸して冷やす「液冷式」という方法を使っている。

 2社は、理化学研究所や海洋研究開発機構、高エネルギー加速器研究機構(KEK)と共同で研究していた。
KEKは「素粒子研究への応用や、省エネ性能向上などを調べていた」と説明する。

 昨年11月の省エネ性能の世界ランキング「グリーン500」で、2社のスパコンは1〜3位と5位を占めた。計算速度の「トップ500」でも4位と好成績を収めた。

 小柳義夫・神戸大特命教授は事件後、「トップ500」の主催者から問い合わせを受けて調べたが、性能を偽った形跡はなかったという。

 文部科学省は昨年10月、次世代計算機の開発プロジェクトの一つに、PEZY社製を使う提案を採用した。
審査会の主査だった小柳さんによると、PEZY社製の性能を見極め、次に必要な技術を明らかにするためという。
「PEZY社のスパコンは天文学や創薬を除き、実用面でほとんど性能を発揮できておらず、応用範囲は限られる。まだ芽生えたばかりの技術だ」と話す。

 一方、平木敬・東京大学名誉教授は「長時間の計算をするトップ500で結果を出したのは、耐久試験をクリアしたことにもなる。メモリーの読み書き速度が上がれば、流体力学の計算など用途が広がるだろう」と評価する。

 文科省によると、JSTの聴取では、融資した52億円の不正流用は見られないという。同省幹部は「今後の捜査の影響は予想できない。
現在、不正が見当たらなくてもJSTは当面、技術開発を続けるべきかも含めて結論を出せないだろう」と話す。JSTは「現在も調査を続けている」としている