【エクサスケールで全脳シミュレーションが可能】

理研など、スパコンで脳の働き再現
2018年4月1日 18:00
http://r.nikkei.com/article/DGXMZO2882440030032018TJM000

理化学研究所などの研究チームは、
ヒトの脳全体の働きをスーパーコンピューターで
シミュレーション(模擬実験)する処理手法を開発した。
神経細胞間の電気信号のやり取りを効率化した。
脳のメカニズムの解明による医療費削減や、
新たな人工知能(AI)の開発につながる可能性があるという。

2020年以降に登場する理研のスーパーコンピューター「京」の後継機での利用を想定する。
これらの大型のスパコンは約10万台の小型コンピューターからなる。
シミュレーションでは、脳の神経細胞を小型コンピューターに1つずつ割り振る。

従来は神経細胞からの電気信号を全ての小型コンピューターに伝えていた。
新手法は受け取りが不要な小型コンピューターには伝えないように処理を工夫した。
これにより「京」の後継機が完成すれば、
神経細胞が860億個にもなる脳全体をシミュレーションすることも
理論的には可能になったという。