>>178より引用
 受動意識仮説では、自律分散処理を行う「無意識ユニット群」からの
ボトムアップというモデルで、ロボットの意識をつくることができると提案している。
ロボットの意識と人間の意識では、素材は違う。
しかし実現されている機能は同じだと教授は考えているのだろうか。

 そうですね。そうした考え方をとる人を「強いAI論者」と呼びます。
また私もその一人なのですが、ロボットやコンピューターの神経回路を適切に接続することで、
心をつくることができると主張する人々は、
いわゆるコネクショニストと呼ばれています。
一方で、心は技術ではつくれないと考える立場の人もいます。

 無意識からのボトムアップを集めて、エピソード記憶に流し込むモジュールをつくれば
意識の「機能」は実現できる。
論文では、このモジュールを「つくりやすい」と提案しています。

 しかしそれで機能が再現されたとしても、
そこに我々がこのありありと感じている
意識という「現象」が生まれているわけではない。