ベーシックインカムを
福祉以外の理由で支持する人たち
『自分の時間を取り戻そう』第1章より
http://diamond.jp/articles/-/117912

「働かないでほしい」と望まれる人たち

もうひとつ、情け容赦のない話を書いておきましょう。
実は今、働いている人の中には、その仕事の価値がゼロ以上の人と、マイナスの人がいます。

たとえば生産性の低い産業を守るために余計な規制を作っているような人――こういう人は働かないでいてくれたほうが、社会全体に生み出される価値が大きくなります。
人気企業家を微罪(見せしめ?)で逮捕、起訴するような警察や検察官、粉飾決算をしてまで将来性も競争力もないビジネスに有能な技術者を投入し続ける経営者や、
生産性を高める新技術の導入に全力を挙げて反対する既得権益者たち。
彼らも、社会に及ぼすその価値はマイナスです。

だったらそういう人には、今と同じだけの給与を払うので、働くのは止めてもらう――そうするほうが社会全体としてはトクだということになります(図3)。

http://i.imgur.com/KXYkwLv.jpg

ベーシックインカム制度を導入したとき、そういう(働くことで社会にマイナスの価値を出している)人の一部でも「働かなくても金がもらえるならオレは働かない!」と考えてくれるなら、社会全体としてはそのほうがトクになります。
つまり価値を出していない人は今後、「給与分の金は払うから働かないでくれよ」と頼まれる時代がくるのです。