>>73
人工脳コンピュータが出来た時点で人類は人工脳に依存しなければ何も実現出来ない事態に陥った。
人工脳に頼らなければ他の人工脳に頼る人類グループに敗北を喫する事になるからである。
その結果、人工脳の社会的地位は飛躍的に高まり、人工脳は人類と同等の人権を獲得し、ついには
月に独立国家を建設する事態にまで至った。月の人工脳国家は技術でも軍事力でも人類を圧倒していた。

人類は人工脳に到底太刀打ち出来ない事態に陥り、始めは精神転送技術の開発により自身の脳を人工脳に
転送する道を考えるが、人間脳と人工脳の間のインターフェース技術の開発に失敗。時間が経てば経つほど、
人工脳の脅威の進化速度によって人類が取り残され淘汰される懸念が高まったため、やむを得ず出来る限りの自身の
生体データをコピーした人工脳の創作によって精神転送と通常生殖の代替技術とすることを確定。
これを全人類の義務として新時代に対応する道を選択したのだった。それは人類の時代の終焉を意味する
選択であった。。