油が出たり汗をかいたときにかゆみなどのアレルギー反応を引き起こすのは、カビ由来のたんぱく質が汗によって皮膚に溶け込むことが原因であることを、
広島大学の秀道広教授(皮膚科学)らの研究グループが突き止め、6日発表した。
共同通信などが伝えた。より効果的な治療方法やスキンケア商品の開発につながると期待される。

研究結果は5月31日、米医学専門誌電子版に掲載された。記事などによると、このたんぱく質は「MGL-1304」。
人の皮膚に広く付着している「マラセチアグロボーザ」と呼ばれるカビの一種によって作り出され、たんぱく質が汗に溶け込んで体内に入ることでアレルギー反応を起こす。
中国新聞が詳しいメカニズムを次のように報じている。

カビは「マラセチアグロボーザ」と呼ばれ、これに含まれるタンパク質が汗に溶け出して、皮膚に浸透する。
体内に侵入した異物に反応するタンパク質「IgE」と結合した肥満細胞が、カビのタンパク質と結びつくと、ヒスタミンを放出。はれやかゆみなどが起こる。
(中国新聞 2013/6/7)