俺は仕事がら人気の無い山奥に単独行く事が多いのですが…今回初めて福島県の中央から南側に位置する某山奥にて、上記の様な体験をしました。
この出来事の前に山奥の切り立った谷で写真を撮ってた処、突然周囲の雰囲気が上から重いものに変化したので、
「何だ?オカシイ…どうやら下山した方が良いようだ」と思い、谷壁のジグザグの急坂を登りってる最中に子供の様な声で突如
「おーい!おーい!」
と明らかに俺に向かっての声が響いて来ました。
「おやっ!子供?、男の子?女の子?…分からない?遭難者か?怪我人か?」
とその声の方向に向かって行ったのですが…。

でも、その山奥で子供の声なんか有り得ないんですよね、それくらい寂しいキツイ山奥です。
「親子で山に入り親に何か起きて子供が叫んでるのかも?」
そうも思いましたが…車を駐車出来る場所から険しい山奥を数キロも…やはり子供の足では無理。
「オカシイ?」
と思いながらも声がした方へ向かうと、ほぼ垂直な崖…。
あわや此方が遭難者になる!…と肝を冷やしてると、今度はそこから100度(角度)くらい左側の鬱蒼とした森の中から突然
「おーい!おーい!」
と、今度はやや含み笑いをした様な老人の声が呼びながら近づいて来る。