日本のたたら製鉄だと砂鉄入れる前にしっかり炉を加熱しておくんじゃなかったっけ。
地面も掘り返して砂とか灰を入れたり排水管を埋めたりして熱が逃げないようにすることをすごく意識してたはず。
今回のフィールドは水分豊富そうなのでまず下地を作らないと温度不足が心配。
フイゴの大型化とか炭の質を上げるとかの力押しだけでは限界ありそう。
それと最後に炉の粘土と鉄が融合してたように見える。アルミとかケイ素とかの不純物が取り除けてないとこうなるはず。
前回に漆喰用に生成した貝灰があったけどあれで炉の内側をコーティングすると砂鉄中の不純物をもっと吸着して鉄を分離できる。
ほっとくとまた鉄に混ざってしまうので最終的に純度の高い鉄だけを取り出すためには製鉄の最終局面で炉の側面の絶妙な高さに穴を開けて鉄表面に浮かんだ不純物だけ掻き出す。
これは砂鉄と木炭の投入量を記録して最適な条件を見つけるしかない。
プロは覗き穴から鉄の色だけ見て判断するようだけど昔の人は炉の光で目が焼けて視力がほとんどなくなったらしい。
とはいえ色だけ分かればいいので左目は割り切って視力を諦めるのが普通だった。
ちなみにひょっとこは製鉄従事者を模したもので口が突き出てるのはふいごを意味していて左目が半開きなのはこの目が焼けた人を真似たもの。
ついでに脚がビッコになるの語源はたたらの踏み手を番子(ばんこ)というんだけど踏み過ぎで片脚を悪くした人が多かったから。