東電がまたインチキ、不信感しか残らない

東電、トリチウムを検知できない線量計で処理水の安全性を誇張? 福島第一原発の視察ツアーで
https://www.tokyo-np.co.jp/article/206024

東京電力が福島第一原発の視察者に、放射性物質のトリチウムが検知できないうえに、セシウムについても高濃度でないと反応しない線量計を使い処理水の安全性を強調する宣伝を繰り返していることが本紙の取材で分かった。

専門家からは「処理水の海洋放出に向けた印象操作と言われても仕方ない」と批判が出ている。

◆解説 本当に処理水への理解を得る気があるのか

東京電力が、福島第一原発の処理水の安全性をアピールする実演で、放射性物質のトリチウムが検知できない線量計を使っていた。
東電は以前にもマスコミ向けに非科学的な実演をして問題になった。
同じ実演を多くの視察者に見せ続ける東電の姿勢には、本当に処理水への理解を得る気があるのか疑わざるを得ない。

専門家が指摘する通り、東電の実演では、ベータ線についてもガンマ線についても、何ら検証をしたことにならない。
確認のため、記者が放出基準の約19倍の放射性セシウムを含む水に、実演で使われたのと同機種の線量計を当ててみたが反応はなかった。

にもかかわらず、こんな手法で処理水の安全性を強調したのでは「印象操作」「うそ」と受け取られても仕方ない。
最近の一般向け視察で実演を見せられた福島県南相馬市の女性は、本紙の取材に「東電への不信感がまた強くなった」と話した。