高純度副生水素の事業開始式09/15 21:32nhk
次世代エネルギーとして注目されている「水素」を、工場から消費地まで運んだ場合
の二酸化炭素の削減効果や採算性などを検証するための施設が下関市で完成し15日、
検証事業の開始式が行われました。
この検証事業は山口県のほか周南市と下関市、それに総合化学メーカー2社が環境省
の委託を受けて行うものです。
事業では周南市にあるカセイソーダ工場から純度の高い液体水素をおよそ100キロ
離れた下関市に運び、燃料として利用した場合の二酸化炭素の削減効果や、採算性
などを確かめます。
15日は、下関漁港の前に、水素を供給する施設が完成したことを受け、地元の自治体
や総合化学メーカーの関係者など80人が出席して事業の開始式が行われました。
下関市の前田市長が、「実証事業を成功させ、水素による環境に優しいまちづくりが
推進される事を期待している」とあいさつしたあと、関係者がテープにはさみを入れ、
事業の開始を祝いました。
実証事業は、平成32年の3月末まで行われ、▼市の公用車として燃料電池自動車を
使ったり、▼燃料電池フォークリフトを下関漁港内で使ったりして、二酸化炭素の
削減効果や採算性を検証するという事です。
前田市長は、「燃料電池自動車を市の公用車として使う予定で、水素エネルギーの
すばらしさを市民や事業者のみなさんに伝えていきたい」と話していました。