>>439,445
まだ文庫の字が小さかった時代に本屋でバイトしたことがあるけど、本の字が小さい
という苦情はまったく聞いたことがなかった

岩波文庫など旧字の画数の多い活字で44文字x19行とかあったし、筑摩の全集には
文庫よりも小さな活字で三段組なーんて本もあったくらい、小さな活字好きには天国
の時代だった (遠くを見あげる)

最近は、目の良い若い人でも、昔の岩波文庫の小さな字では本が読めないという人
たちが出てきているけど、小さな活字を読めるかどうかは、実は、解像度の問題では
なく脳の情報処理の問題なんだよね
昔の人たちは文字の細かい部分まで見えていたわけではなく、潰れたり見えにくかっ
たりする字でも、曖昧な情報を脳内で補完する能力が優れていたというだけの話

しかし現在でも、別のかたちでそうした情報の脳内補完をしている人たちも多い

たとえば、齧、鬱、蠢といった画数の多い字は、ブラウザの文字を小さめに設定して
いる人の場合、PCのモニター上では細かい部分が省略され表示しているはず
ガラケー時代のフォントなども、そうした省略文字が多かった

高い解像度のパネルを売りにして、解像度信者を増やしたのは、アップルのジョブス
彼が網膜なんちゃらディスプレイで、高解像度厨を世界に蔓延させた
それまで、日本では多くの人たちが、わーい携帯小説おもしろーい、と解像度の低い
画面で盛り上がっていたわけだから、そこに別に問題はなかったわけです

本の大きな活字もいっしょで、出版社は活字と行間を大きくすることで本のページ数
を増やし、まんまと文庫の値上げをすることに成功した
明治おいしい牛乳も、新容器で中身をこっそり減らすという同じトリックを使っている