日垣隆★137 [無断転載禁止]©2ch.net
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●どこかの君主が飛行機の乗り降りにエレベーター馬鹿野郎ーーしかしドーハ国際空港も
障害者に優しく、羽田や関空や成田のように狭くひとりの職員でカウンターからラウンジ
経由で機内まで。が、ドーハ国際空港は広い。歩けない。アテンドは計4人ーー車椅子ーカ
ートー車椅子（歩く）ーカートーバスー機内まで何とエレベーター！！ 車椅子で座席まで
（実際には歩いたーー訓練と言ってーーオペレーションすこぶる良しーー紙持ってる+日
本より柔軟（疲れた女性に頼まれて乗せたり、歩きたいと言ったらオケ、エレベーターな関
しては「担当者が来るので勘弁」
●スリランカの青年 7年契約、6年目 インド系が多し。
→多国籍→共通語が英語になるーー外務省（笑）
●フィリピン人（マニラ）の老夫婦ーースイスに娘夫妻5年目ーーローマとヴァチカン！
農林中金（1カ月、東京、日高、広島）ーーフィリピン銀行の幹部。
●1991年 突然ロシア軍が多数を撃ち殺した
写真とカーネーションと墓。 ●ゴルバチョフ時代に多くの連邦国に攻め入ったー石油や天然ガス！！
グルジアはどっちでも良かったー今でも貧しい。
●アシスタントsay 「昔も良かった、今はさらに良いー税もほとんど掛からない」
●石油や天然ガスのある国は良い！
●50歳のアシスタント男性、私の腕をかけさそてくれる（泣）
トイレ+裏道+コーヒー=100米ドル！
安いもの。普段に使う1ドル冊数枚、戻してくれる！ もちろん日本の物価で計1,200円
くらいーータクシーに払った現地紙幣は隠す笑
28歳ガイド女性のアシスタント50歳の男性ーー就職は難しいのかなぁ？ ●300メートルの散策あり、と広告ーー初日からアゼルバイジャンの首都で2キロ散策の
最終ポイント（3回目でクタクタ）は200段の階段（泣）ーー映画の「きんちゃん」みたく
転げ落ちようか。
なぜ、このような試練を？
リハビリが超ラクに感じられる日々。
●シミュレーション錯誤ーー石畳ーー石の合間には草が！ しかも美しいのに、麻痺した四
肢には鬼の試練+1時間も、外で待たされた（歩く以上にキツイ）+長い階段+石畳+トイレ
少ない+暑い+参加者の荷物が少ない=こんなものかなと+歩く速度が違いすぎて（泣）+ツア
コンが酷すぎ（2日目の午前2時間散策をやめて昼からタクシーで合流できないか→物価が
高くてタクシー代もバカにならない、とか、パスポートや部屋のキー配布にミスミスミスで
18人（12組に30分とか）+写真撮ると遅れる（ライカでお土産店に入るのも想定外+障害
者を想定していない広告ー年寄りや脚力の弱い参加者もーー+ホテルのトイレシャワーの
段差20センチ+15時間もエコノミーにみな耐えてきたままいきなり10時間の散策6箇
所！ ●考えてみれば私は「団体旅行」的な観光を、修学旅行（京都奈良=父母の実家）でさえし
たことない！！ 東京ドームのラクーアのムーミンカフェ、保育園がえりの5店、看護師
さんや家族とと寿司くらい？
大好きだった伊勢丹本店紳士館さえ大勢の中国人にぶつかられ、以来ずっと行ってな
い！！
●手を貸してくれるのは喫茶の青年も
手を差し出して「どうしたらいい？ ここに捕まる？」と聞いてくれるあるーー大勢が！
茶店の若い店員もトイレを借りるとき的確なフォローーー他の国も！！ 日本は見て見
ぬ振り（笑）。あの技術、バレバレだけども、すごいとは思う。日々、感心する。
●なぜ、大手旅行代理店は僕を引き受けてくれたのかーービジネスクラス+全空港で車椅子
アテンドだけ付け加えて請求してもらえたーー空港アテンド必要な者に挑戦させてくれた
ことに感謝（泣）。さすがプロ！
●アゼルバイジャン首都で電話ローミング=インタネットはほぼダメ
メルマガだけ送る！ ホテルはオケ
住民に10ドル渡して国際電話は100%可能 ●喫茶でカプチーノを飲んでいたら、麻痺ある口元から、よだれが垂れてきた（泣）。いつ
も気をつけているのに、初めて、かも。
●ネコが心を和ませてくれた。
●遺跡博物館ーー狩猟には数やメモが、女性には首飾りなど、どこでも基本は同じ！！
ジーグ？の遺跡博物館ーーソ連時代の写真集（1960年代）があり+博物館の写真ガイド
ーー自分の写真とは比較にならず！！
●博物館内は水族館などでリハビリ済み×しかし、「（健康健脚な）皆さん、足元や風や熱中
症に気をつけてください」ーーこの2時間イベントが「広告」にあった300メートル登山
かぁ（泣）ーー潔く諦めるーー飛行機には落ちて欲しいと思うものの、こんなリスク、とい
うよりハザードは全員のために避ける、つか無理。
●5.9は戦勝記念日なので子どもたちが大勢ーー避けもしないーー。だから障害者フォロー
は教育の賜物ではなく、「自ら学ぶ」ゆえ。日本人が苦手とする？ 皆と同じが良いーーそれ
を不自由とは感じないーー会社やイデオロギー依存症！！
●ドルが使えるアゼルバイジャン（ビザは必要、空港の入館前でも買える=2点で15ドル
ーーガイドが手数料を受け取っている）、ドル禁止のジョージア（買い物も安くて多いらし
い）30ドルほど両替推奨。アゼルバイジャンではロシア語を喋る人が多い、ジョージアは
英語！！
●紙コップコーヒー3ドル（笑）
●トルキメニスタンー金持ち国、国民は貧乏ーー鎖国！！
●ソ連は15の共和国からなるーーアメリカの政策と同じーーが連邦にソ連は失敗！ 【ツアーの魅力】
●本来独りでは行かない博物館、良くて安いレストランやホテルをパック（全体より、プラ
スビジネスクラスのほうが高い！！）、ーー研究をしてしまう。大量のメモ。写真は撮らな
い、必ずきれいな写真集や英語本があるーーAmazonで即ゲット。 【家族】
●70代の仲良き夫婦ーー夫は16年前に脳出血。尋ねてくれるのと、旅行中に日本は遅れて
いる話など。妻は息子の運転で死んだことあり。
●65歳かと思った男性は79歳。定年翌日は、落ち込んだ。1年かかった。企業年金と年金
で同居家族には小遣い渡せる=病人やお年寄りと同じ。
毎朝散歩ー住宅街だと同じ顔ぶれーー梅田や何やらに出て、おもろい話が聞けるし、（大
阪の街は職場で熟知しているから）通勤癖を利用して出かける。雨の日も風の日も、サラリ
ーマンの強み。家族にも迷惑かけない。3〜4割は亡くなった。再就職はしたいが、いつか
は仕事終わる（サラリーマンは）ので、元気なうちに定年選択を決めた。
●先月80人、今月18人ーー荷物コロコロの工夫とか。
●毎日、熟睡！ トイレにも起きずに入院中みたい。
●ガイドさん（ジョージア在住、ジョージアからアゼルバイジャンのバクーまで12時間、
日本語はジョージアの大学で、日本留学は1ヶ月だけ）とも話せる。
●これまでは一期一会か戦友か友人とだったが、はじめてのツアーは控えめに個人に質問
ーー質問だけはプロ（笑）ーーすると良い機会に変化する！
●観光地はきれい。とにかく歩く。
●比較的長期のツアーに参加する男女や夫婦は、僕より上の世代が圧倒的。とくに大病大事
故体験者はふつうに訊いてくれるし、おばさんパワーはすごい。「あなた、なにしてこんな
んになったの？ あーら、大変だったのねえ。反省しないことよ！」ペラペラーー。
●写真、もうすぐ死ぬのにーーとは考えず（年寄りがらみな写真撮ってる）、写真リハビリ
と考える。1人だとビュッフェも諦めてルームサービスにしていたが、毎食ビュッフェーー
いろんな人と話せる。年寄りの知恵。
●現地のガイドの説明は、専門書より勉強になる（要確認はもちろんだけれど！）。 以上、たとえば米英によるイラク攻撃、日本国内のジャニーズ問題大騒動、南北朝鮮戦争
終焉へ+米中の対応、シリアとロシアの現実を周辺国家から見る、さらに1年半前のロシア
入りを皮切りに、ずっと現場主義を重ねたきたーー今回は遺言的「思考型ーー疑問解明メモ
術」（身体の麻痺を抱えているので、左親指だけのデジタルメモに代替、手書きメモに勝る
ものなし、なのだけれど適応せねば）ーー歩行や周囲を過去数度の訪問と対比しながら「現
在も未来の世界と日本」を間違いなく見据えるために、どのような思考を重ねているかーー
の公開（大袈裟？ これとギャンブルくらいしか残された能力ないし）も兼ねた。
私のメモに興味をもってくださる方がこの30年、講演会やセミナーでも多くいらしたの
で、ご参考になればとの思いと、メモの技術のおもしろさがもし伝われば、これに勝る思い
なしーー。
いずれ近く、原稿化するテーマもあるはずです。が、原型ではまったくなく、このメモが
完成品。
たぶん、今回が「日垣メモ」をお見せする最後の機会になるかと思います。ご理解いただ
けると幸甚！
では、また！
［アルメニア3日目、明日から再びジョージアへ、さらにドーハへ］ 古今東西、こんだけひっちゃかめっちゃかな文章は他の誰も書けないよ！ >>142 濡れ衣なのか！
米国（米英）が、シ
リアで「アサド大統領が化学兵器を使った」という濡れ衣を延々とかけてきた事態に対して 日垣隆(T-Higaki)@hga02104
【文京区長になる！】
首長が議員出身の構造は、議員や首長でしか食うことができないがため汚いことをせざるを得なくなる。
文京区は文豪の、そして大学や病院の中心地。他方、障害者に優しい自治体は日本にはない。
我々がいま立つ時。誰もが障害や老いは不可避。前向きに職員と一丸となろう??
7:43 - 2018年5月17日 場所: 東京 文京区 日垣隆(T-Higaki)@hga02104
ルーズベルト大統領は、リンカーンやケネディと並ぶ立派な政治家だった。
彼の副大統領だったトルーマンは、金正恩より悪魔。広島と長崎に原爆を平気で落とした。
偉大なるルーズベルトはラジオ自体ゆえ、下半身が麻痺していたことは知られていなかった。
文京区長に、私は引き受けようかと思い始めている
11:27 - 2018年5月17日 場所: 東京 文京区 「引き受ける」って、あたかも就任要請があるみたいな書き方だなｗ
大丈夫。もう、「日垣隆」なんて名前は世の中の誰も覚えてないから 日垣隆(T-Higaki)@hga02104
西城秀樹さん。お疲れ様でした。昨年のコンサートも偉大な目標でしたね。
最期は痛みもなかったとのこと、私も後を追います。またお会いしましょうら、
6:01 - 2018年5月19日 場所: 東京 文京区 この件に関して、ダラダラと書いてきそうな予感
【ローマ・カトリック教会の新枢機卿に日本人任命 】 「ガッキィファイター」2018年5月21日号
通巻 第600号
■目次■
□今週のコメント（1）
◆ハブ空港に大失敗した「成田空港の40年」
◆サウジ国王の専用機要因エレベーター報道の無知を叱る
■■今週のコメント（1）■■
★ハブ空港に大失敗した「成田空港の40年」★━━━━━━━━★
成田空港が開港40周年を迎えた。
1933年から国内外（満州や香港など）への民間機ルートが開設され、1923年に（関東大
震災により道路が破砕されたため）輸送機の離発着が羽田空港で始められている。
ライト兄弟が動力飛行で256メートル、飛行時間では59秒だったかなーー人類が空を飛
んだのは1903年であってみれば（ただし「世界初」についてはグスターヴ・ホワイトヘッ
ドによる1901年8月が歴史的な初飛行だという指摘も濃厚だが、エジソンとニコラ・テス
ラの関係にも似て、ライバルの商売上手さが大きい（小さい）点とともに、文明に資する発
明や発見は、ほとんど同時期にほぼ必然的になされる点は実に興味深い）、その後の陸、海
に次ぐ空の躍進は著しいものがある。
エンジン操縦を除外すると、手漕ぎ船や馬車、牛車（ぎっしゃ）の歴史は長く、飛行機が
商売になるのは今から100年前でしかない。まことに感無量である。
東京国際空港と呼ばれるようになった羽田空港は、世界に1,000ほどある空港の中でも
ベスト10に入る効率的、都市機能的、かつ華麗だろう。大きさでいえば、圧倒的にサウジ
アラビア空港がダントツで世界一。客数ではアトランタ（ジョージア州）国際空港がトップ
（グルジアがジョージアに国名を変えたのは、ロシアの子分国からアメリカを目指したの
だ！）。貨物量なら香港国際空港である。
規模が大きいからといって客数の多寡とはまったく一致しないのだが、デカさでは、1.サ
ウジアラビア（キング・ファハド）、2.デンバー、3.ダラス、4.上海、5.パリ（ドゴール）と
続く。サウジアラビアに（日本から）飛ぶにはドーハかドバイからが圧倒的だったけれども、
昨年サウジがカタールと国交断絶してバカをやらかした。この点は、項を改める。 ここで「ハブ」はヘビの種ではなく、360度の基点になっているからだが、夜から朝まで
動きを止め、官僚も幹部もスタッフもハブ空港をめざす努力すらしておらず、閑散としてい
るばかりか、第3ターミナルが廃墟のごとく安っぽく継ぎ足されたこともあり、いっそう
シャビーになった。
40年前に開設した成田空港は、場所設定からその全史を通じて、大失敗だったと断言し
て良い。簡単にいえば、羽田を早くから大規模化すべきところ（成田のほうがアクセス至便
というのは千葉県民でも超少数派だ）、20年近くも国内専用空港にしてしまった時期は致命
的だった。
40年前に、いきなり成田が国際専用になったわけでもなく、そもそもなぜ成田だったの
かといえば、天皇家所有（御料）地だったことから政府は幾つかの候補から安易に選定して
しまったのだ。その抗議に中核派や革マル派や社青同やらが便乗し、革命のような闘争が続
けられた。間違いを認めないことでその無能さが世界に名だたる日本の官僚政治史のなか
で、成田空港開設の横暴さを政府は謝罪したことは、小泉内閣のらい病社者への隔離作に対
する謝罪とともに画期的だった。
1998年から98年の約1年かけて冷静に議論された成田空港問題円卓会議の終了時、東
峰十字路事件発生時の機動隊の総括責任者であり円卓会議時に運輸大臣であった亀井静香
氏が、同事件の元被告の旧熱田派事務局長と握手を交わし、事実上の謝罪となる（亀井氏は
死刑廃止議員連盟会長として私と対談し、木っ端微塵に論破されて「グーの根も出ないとは
こういうのとをいうのかねえ」との溜息を終わってから氏が呟（つぶや）いた記録は、この
「ガッキィファイター」で初公開する予定！）。 出発点を間違えただけでなく、その後の40年で海、空の民間輸送で失敗を続けてきた。
陸（道路、鉄道）は世界トップレベルだけれども、あくまでドメスティックなのだ。島国を
前提している。
「海」は、北朝鮮にさえ拉致を繰り返され、また世界の大型クルーズが東京湾に入れないー
ーという大問題をマスコミは取材もせず、「空」は、シンガポールや香港や上海などに大負
けするに至って、かついまも対策はなく（各県に空港を建設することがプライオリティの第
1位だった）政府のあまりに度がすぎる阿保さが悲しい。
40年〜35年前から私は世界を見て歩き始めた。10代である。例外なく羽田空港の離発
着だった。
15年前には、羽田空港は完全に国内線となり、羽田はハワイや台湾に行くには便利だっ
た。1972年に田中角栄政権が台湾を切り、中国と国交を結んだため、「中国のエアーと台湾
のエアーを分けるには」こうするしかない、と本気で国交官僚は考えた（考えなかった）の
であるーー。
現在は、かなり複雑なことになっている。羽田空港の国際線利用は増えているものの、成
田空港との配分はめちゃくちゃというほかない。
国交相は自公政権になってすべて公明党が大臣ポストを固執しているが、それはあくま
で国内の土木工事が創価学会員にものすごく有利だからだあり、世界のハブ空港となる道
とは遠く隔ったままなのであるーー。
成田空港40年を祝っている場合ではない。失敗の連続でしかなかった成田空港40年を
深淵に省察し、羽田空港（関空、千歳、北九州も）の拡大とさらなる充実を期さねばならな
いーー。 ★サウジ国王の専用機要因エレベーター報道の無知を叱る★━━━━━━━━★
アルジャジーラ放送（カタール国営）の果たした（果たしている）世界と中東での影響力
は絶大だが、最大の弱みは「カタール（自国）批判（現状検証）はご法度」であることだろ
う。まあ、タブー領域のない国はないわけだけれどもーー。アメリカの子分に成り下がった
サウジアラビアを、アルジャジーラはが的確に「サウジ」についても放送し続けたことが最
大の国交断絶の要因だ。
サウジに次ぐ米国軍への多大な戦費寄付をしながらアメリカ財布の感謝から漏れた件を
彷彿（ほうふつ）とされる、北朝鮮問題の交渉から日本が外された現実にも怒れない植民地
根性政府は、ある意味もしかして立派なのかにゃ？
さて、カタールのドーハ空港やサウジアラビアのファハド空港やアラブ首長国連邦のド
バイ空港などでは、車椅子利用者や障害者は交通手段の利用問題も多く、老人のゲストも多
い。
昨年3月12日にサウジアラビア・サルマン国王の日本訪問に先立ち、。マレーシアやイ
ンドネシアを訪問後、羽田空港にエスカレーター式タラップが到着したことがビッグニュ
ースになったことがある。
サルマン国王が即位したのは2015年だから、来日当時81歳であり、足に障害をもって
いた。
サウジやカタールやアラブ首長国連邦などがオイルリッチ国であるのはいうまでもない
が、日本の記者たち全員が無知であった事実について、改めて指摘しておきたい。
第1に、これらの国々を含めて、アテンド（車椅子や盲目のゲストなどへの支援）は交通
関連会社だけでなく、一般にも普通になされているーー東京で開催されるパラリンピック
で反省してくれるといいのだがーー。このような前提をまず理解してほしい。バスでもタク
シーでも、運転手や近くの人がハンディのある人の手を引いてくれる。日本では一度も経験
したことはなく、とりわけ日本人の得意技「見て見ぬ振りの術」はイグ世界遺産にしたらど
うかとすら思う（ユダヤ人主導のノーベル賞に対して、パロディ版としてむしろ意義あるイ
グノーベル賞の拡大）。 第2に、サウジやカタール（ドーハ）などでは、はっきり指摘してしまえば、一般客以外
の何物でもない私専用に、バクー（ヘイダル・アリエフ国際空港=アゼルバイジャン）やト
リビシ（ジョージア）とのドーハ往復とも、エスカレーター（タラップ）が用意される、と
いう事実。これは2001年に健常者時代の私でもすぐ気づいたことだ。
サウジの障害をもつ80代の国王用にエレベーターデッキを持ち込んだことがニュースな
のではない！
日本に「世界の大空港では常識となっているエレベーターデッキが無い」から、持ち込む
しかなかったのだ。
これもまた、メディアリテラシーの大切な要素である。日本のマスコミは一つの例外もな
く、金満サウジの国王一行の贅沢ーーとしか報じられない貧困なるメディアリテラシーと
いう視点を、この機会にぜひ！
では、また！ 「ガッキィファイター」2018年5月22日号
通巻 第600-2号
■目次■
□要介護+3から-3へ メメントモリ
◆「諦める」と「諦めない」の狭間で
□本気で行くよ Q&A
◆勇気づけあう試み
■■要介護+3から-3へ メメントモリ■■
★「諦める」と「諦めない」の狭間で★━━━━━━━━★
3度目の脳梗塞発症で意識を失なったまま亡くなった西城秀樹さんは、著書のなかで何度
も「諦めない」を強調されていた（『あきらめないーー脳梗塞からの挑戦』リベロ刊）。
西城さんとは昨年お会いする機会があった。
今年の正月から1カ月ほどはトイレ以外にはほとんど立ち上がることができず、どこま
で堕ちてゆくのかーー。リハビリを「諦めない」どころか、生き続けることも危うかった。
ガンも、もちろん部位にもよるけれど、遺伝性は5%程度しかないことが明白になってきた。
日常的にタバコを吸う人（ほぼ全員が依存症=中毒）では気管支系のガンは、それ以外の人
の約200倍の発ガン率との数字は"Science"を始め、このあたりは疑う余地がない。疑う余
地だらけなのは、新たに厚労省に認可された300万円もする（税金や保険料の負担も大き
い）新薬も含めてプラシーボ以外ほとんど効き目がないか、単なる毒でさえあることであろう。
脳梗塞や脳出血などと並べて、肺ガンや肝臓ガンや結腸ガンなどと細分化すれば、脳梗塞
は死因のダントツ1位となる。西城秀樹さんの訃報に「心不全で亡くなった」との記述が多
かったが、間違いだ。21世紀の臓器移植用に「死」の定義が変わったため、「心不全」でな
い最期は「脳死」しかない。 私が世界で最も信頼する理学療法士にもとに通いはじめたのは入院中（2年前）の4月か
らだ。名古屋大学医学部を卒業し、9年間（私も半年近く入院していた）リハビリテーショ
ン病院の理学療法士トップであった方が、その4月から民間に移籍するに伴って、入院中
から「付き人あり、すべてハイヤー移動、病院のリハビリと自主リハビリを完璧に終え、定
刻に契約ハイヤーが病院のエントランスに横づけされ、民間施設のエントランスまで送迎
を続けてもらい、帰宅、じゃなくて帰院次第、家族と夕食をいただく」、との日課だった。
最近かなり詳しく知ったのだが、リハビリテーションの定義に差はない反面、その意義が
実はほとんど意味をなしていない。入院当時は、「99％は発症から6カ月以内で改善は終わ
る」と多くの専門書にウソばかり書かれていたため、入院中は本気にした面もあり、私の生
涯を通じて「こんなに努力したことはない」と言い切れる闘病をした。
その脳梗塞センターは新宿2丁目にあるのだが、新宿線の駅では「新宿3丁目駅」の出
口6番出口近くにある。
その側には、「昭和歌謡 BAR ヤングマン」という店が間近にあり、その店で総立ちにな
るのは「ヤングマン」だ。こんな小さなお店でも、西城秀樹さんは来てくれるのだろうかー
ーと考えたその翌日、お宅に伺う縁ができた。いろいろな話を交わすなかで、ずっと底流に
あったのは、1.) プロとして仕事を「諦めない」ことと、2.) 脳梗塞の後遺症との闘いと克
服を「諦めない」ことーー。
前者は、めちゃくちゃ健康な歌手や作家にも、辛い瞬間を何千回も感じたことがない人は、
たぶんもう壊れているか、ろくなものを公刊（リリース）したことがないかのどちらかだろ
う。
そういう世界にいながらも、否、生き残ってきたからこそ「それ」ができなくなって余計
にその生き甲斐の深さと再生を「諦めない」ことに執念を燃やすのではないかーー。 そのバー（2階）の存在に気づいたのは昨年の夏だった。それまで、周囲（とくに上方）
を見ながら移動する能力も私は失っていた。
ずっとお世話になっている理学療法士に、外での歩行もときどき見てもらうことにし、当
時は、いったん立ち止まってビルの上のほうや空を見あげる訓練から始め、1年がかりで先
日のアゼルバイジャンーージョージア（グルジア）ーーアルメニアーードーハのツアーでは、
毎日14時間は予定が詰まっており、ハイキングや3,000メートル級の山の頂上にある世界
遺産や（アルプスのような）ホテルのレストランに入るためには、私にはかなりキツい泥道
や石畳や280もの階段で、転倒しかけたのが数十回はあるものの、筋肉だけで10キロあま
りも減った体重と、幼いころからコレだけはまあまあの運動神経の良さ（笑）でカバーでき
たのか、転倒せずにツアーを終了できた。
いや、私より年上ばかりの18人のツアーで、私は常に遅れぎみ（発症してからこんなに
早く進んだことはないのに）ではあったものの、話しながら、また周囲の美しい景色を眺め
ながら、足元危険（！）の道を進めるところまでこれたことに、感無量となったものの、帰
国して最初に聞いたニュースが西城秀樹さんの訃報だった。
私たちは24時間、麻痺と、激痛と、痺れと縁は切れない。寝ていてぎゃーと自分の悲鳴
に目覚めることも多い。 「諦めない」は、長嶋茂雄さんも強調されている。
私は、期間限定でないと、がんばれない。死ぬまで「諦めない」とは、どんな意味がその
リハビリにはあるのだろう？
リハビリのためのリハビリでは、初期なら良いと思われることはなんでもやるーー最初
の半年がMAXといわれるけれども、実は二重に誤りなのだ。
目標なくしてリハビリの意味はない。
また、何を諦めないか、は出来るだけ早くに決めるべきだ。自分以外に本気になってはく
れないのだからね。
「リハビリを諦めない」が標語になるのは、リハビリ病院に入院しながら（入院以外の選択
肢はないレベル）、サボる患者の多いこと多いこと！
セラピスト（各療法士たち） の注意にもかかわらず「一気に成果を出そうと思いたって
ガンバリすぎ骨折してしまい、そのガンバリズムはすべて水泡に帰す」人も、私よりずっと
上の団塊の世代に多い。
より大きな理不尽は、一般病棟で月30万円プラス、差額ベッド（個室）なら300万円〜
400万円ーー手術があるわけでもなく毎日3時間ーー自主リハビリ12時間も可（今は「税
金の無駄遣いと窃盗の尻拭い」を国民に転化する厚労省の浅知恵で最大2時間になった。
それなら外来で良いではないか？
私は差額ベッド組ではあったが（音読ができず、その訓練やら、大勢の友人との夜の長電
話なしに、発話障害を克服することはありえなかったーーと確信していたから差額ベッド
は必須であった）、毎月帝国ホテルより高い「狭い部屋代」数百万円を長く支払いながら、
言語聴覚士、理学療法士、作業療法士を指名すらできないのだよね。
私に割り当てられた理学療法士はまったくの新人で、このままでは100%改善しないこと
は明らかだった（「今日は何をしましょうかねぇ」と無責任な言葉から始まり終わった）の
で、この新人だけは早めに変えてもらった。アホな医師は「指名できない」といいにきたが、
顧問弁護団が仲介してくれ、コーカサスをハイキングするまでにはなった。彼女に担当し続
けてもらった患者で改善した人を私はひとりも見ないで退院した。 西城秀樹さんはリハビリを週3回続けていたという。医療保険や介護保険ではない。リ
ハビリに1時間1万円ほどを出し続けられる者は、それなりのフローやストックがないと
無理だろう。フローとストックについての私の哲学は、カリスマコンサルタント岡本吏郎さ
んとの共著『楽しく稼ぐ本』（いま一番勢いのある版元=アスコム、大和文庫= Amazon : URL
省略）を参照されたし。ストック重視の岡本さんと、フロー重視の私の対立点も注目してほ
しい。いわゆる健康ではなくなっても、稼ぎ続けられること、役に立ち続けられることは、
引退後や老後も同様だろう。違いますか？
しかも、短期、中期、長期の目標突破は肝要だ。生きるとは、そういうことではないのか。
私はそう確信する。その肝心な生き方を諦めるならば、いさぎよく私は死をえらぶ。
西城秀樹さんは昨年までコンサートを目標にして実際に登壇し、3度目の脳梗塞で静かに
逝った。
ほんとうに、お疲れ様でしたーー。 ■■本気で行くよ Q&A ■■
★勇気づけあう試み★━━━━━━━━★
Q : 素晴らしい完成メモ【5月13日号
■■総特集 多くの謎を解き諸大国の現在を間違えぬための現地視察ーーメモの技術を兼
ねてーー■■】を何度も拝読しました。
僕は透析患者（9カ月前に透析を導入しはじめました）で、生活上色々なことが制限され
ていますが、このメルマガを読んで、心から勇気付けられています。
日垣さんの真似はできないけれども、その精神を見習うつもりで、心して読ませてもらっ
ています。いつも感動だけしてそのままになっていたのですが、今日はこの思いを自分のな
かで留めるままにしたくなかったので、短いですがコメントさせていただきました。
ちなみに今透析中で、ベッドの上です。
左手はふさがっているので、右手で書いてます。
右利きなので何にも苦労はありません。
しかし透析中にメールを書くのは、初の試みであります。
スマートフォンに付けたリングスタンドが活躍しますね。
ということで、日垣さんらしい奇跡のご帰還を願っております。
では！
古い読者 H.S.より A : 編集室へのコメント、転送してもらい、いま拝読いたしました。
重い病や後遺症は、簡単にいうと皆「（ある部分や全体に）急激に進んだ老化」と考えら
れるように思います。
9カ月前から透析を始められたとのこと。一橋大学の学長をされていた「世間」論の権威
阿部謹也さんが、岩波新書（『歴史を読む』）だったかと思いますが、透析をしながらドイツ
旅行をしたときの話がとても印象的でした。酒を飲むなとか、遠出を控えよ、などといろい
ろ日本の病院（医師）が制約するのは、実のところ日本の病院の自己保身でしかなかったな
のだなあ、とドイツ式を体験して感銘（思い込みの悲しさに）したとのくだりありーー。
さまざまな文献や体験をもとに、それぞれの病態や人生観に基づき、がんばりましょうね！！
日垣 隆
では、また！ >>182 こ、これは楽しみだw
（亀井氏は
死刑廃止議員連盟会長として私と対談し、木っ端微塵に論破されて「グーの根も出ないとは
こういうのとをいうのかねえ」との溜息を終わってから氏が呟（つぶや）いた記録は、この
「ガッキィファイター」で初公開する予定！）。 西城秀樹さんに昨年お会いした、とのことだけど例によってその詳細は一切書かれず。
具体的なことは書けず、本やネットで集められる内容ばかり。しかも自己流の解釈で。 「ガッキィファイター」2018年5月27日号
通巻 第601号
■目次■
□今週のコメント（1）
◆政治家の錬金術と外交の虚無
□今週のコメント（2）
◆確固たる根拠ある判断のために
□気になる言葉
◆トップの「脅し」
□泣ける映画 再び
◆「今度は愛妻家」と「家族はつらいよ」
□今週の絶賛名言
◆野口五郎さんの「西城秀樹さんへの弔辞」から
■■今週のコメント（1）■■
★政治家の錬金術と外交の虚無★━━━━━━━━★
今年4月27日の南北朝鮮トップ会談が、北朝鮮側の（38度線上の板門店を北の独裁者
が朝鮮戦争勃発以降）初訪問によって行なわれたのは、ご存知のとおり。
日本のマスコミは、NHKはじめキー局が深遠なテーマとして長く報じた。どの局かは失
念した（ほんとほんと）けれども、歴史的出来事を脇に置いてTOKIO問題を延々とやった
局があり、「言論の自由と責任」を根底から間違えている。TOKIOが朝鮮半島クライシス回
避の瞬間よりずっと大事だと誤認する発想は、戦時には大政翼賛会相へ真っ先に転じる筆
頭なんだよね。大津波が広いエリアを襲っているときアイドルの不倫問題を延々やる「気概」
と同じレベルだといえば分かりやすいのかなぁ。
残念なことに南北問題を取り上げた（一つ以外の）キー局は国際標準としても常識や好奇
心や教養としても真っ当でも、歴史や背景や展望への掘り下げがなく、みな同様の後づけ解
説しかなかったのは、想定内とはいえ、「ううむ」である。解説者やコメンテーターたちは
例外なくスタジオを離れない。天才ばかりなのか（笑）。
池上彰さんはオリンピック時に38度線見学を入れる良き例外だったけれども、現場には
絶対に行かない人たちだけでムニュムニュいっている。
およそマスコミは大衆に迎合する宿命にある、と170年前から（バルザック著、1986年
の邦訳は『ジャーナリズム博物誌』、1997年刊は『ジャーナリズム性悪説』となり、これら
の絶版後『ジャーナリストの生理学』とのタイトルで2014年に解説つきで再刊されたのが
『ジャーナリストの生理学』講談社学術文庫 Amazon : URL省略）ほとん
ど変わらない（ジャーナリズムの基盤は戦時大本営発表だ）ことからすれば本来、その悪し
き傾向を避けるためには報道番組にまずスポンサーをつけるべきではない。
報道前に横並び協定（取材メモを各社同士で合わせる、とか。これでは共産党国家と同じ
になる）が常識となってしまった日本の報道や記事は、何より報道陣と視聴者読者に「もの
を考える習慣」を根こそぎ奪いとってしまっている。
まあ、そんな悪弊は個人の自覚的な努力で避けられるのだけれどもね。 総理夫妻の違法蓄財術は、祖父（岸信介）が売国CIA要員として途方もない大資金をも
らい受けて肥え太ったうえ、実父 安倍晋太郎氏は「黒字時代の毎日新聞」記者から山崎豊
子さんのようにではなく、小ナベツネのレベルで政治屋への寄生から（人の良い）成虫にな
ったーーその息子を含めて、錬金術は彼らには最も肝要であり続けてきた。ロクでもない圧
倒的多数のくそ政治家になって怪しげな富を裏で得るのは（小泉純一郎元総理や麻生副総
理は数少ない例外）、一般の詐欺より醜い生体である以上、有権者は大いに不思議がるべき
だよね。
そのような真っ当な認識を国民の多数がもてるか否か、そこが大きな正念場ではあるの
だが、私は期待していない。全マスコミは、大騒ぎとなっている学園問題よりずっと破格の
超激安で国有地を例外なく払い下げてもらうのと引き換えに、政権党におもねるようにな
った歴史と事実を詳しく知っているからだ。
この構造は、しっかりと脳裏に刻んでほしい。『エースを出せ！』（文春文庫）に詳しく書
いた。
さて、（独自の検証と、何物からの規制もないーー自分でいうかーー）メディア「ガッキ
ィファイター」の5月1日号（第596号）では、南北首脳会談（4月27日）後1カ月にも
わたって、例外なくマスコミが「米朝会談は未知数」とビジョンも根拠もシミュレーション
もなしに（未知数なんて何の意味はない！）、トランプがそうツイートしている、が唯一の
根拠だとーーならばコロコロ変わるトランプの対北への言説がまたしても無根拠に変わっ
たらどうするのかな（笑）。
5月1日に、私はこう書いた。
《朝鮮半島で「歴史が動いた」。形式的には米韓と中露北の"代理戦争"と"植民地的配慮"から
の実質的終焉がなされたからだ。
誰もいっていなさそうなので明言すると、あらゆる戦争は必ず終わる。
板門店宣言の歴史的意味は、トランプ大統領がまだ気づいていない「北朝鮮の非核化」で
はなく「朝鮮半島の非核化」と明文化されたことはのちに「トランプのジレンマ」と称され
るはずの大きな意味をもつ。再度いう。板門店宣言では「朝鮮半島の完全なる非核化をめざ
す」と明記されたにもかかわらず、好戦国家アメリカのトランプ大統領は「北朝鮮問題を解
決するのは俺だ」「北朝鮮問題を解決する責任は私にある」、核をめぐっては「北朝鮮の完全
なる非核化」と明確にまだ公言している。「朝鮮半島の非核化」ではないのだ。》
小学生でも分かる、この重大なる違和感（齟齬）がまだ露呈しておらず、お得意の思考停
止が日本のメディアの常なる"不思議"だ。我々は簡単な「独自の疑問や謎」を抱く姿勢を堅
持するだけで、"社畜"と同様に"マスコミ畜"からも解放されうるのにねえ。 米中露韓北英の会談から日本がハズされたり、トランプ大統領による旧態依然の安いア
メリカ人労務者の仕事を残して雇用率だけをあげる数字操作と同様、鉄やアルミなど25%
前後もの関税増に対しては、さっそく中国が他産業での関税増に出て、かつてのアメリカの
威信はかき消えつつある。
そのこと以上に同盟国には関税のクレージーな引き上げ枠からーーカナダ、韓国、オース
トラリア、ＥＵ、アルゼンチン、ブラジル、さらに公約で「壁」を張り巡らすはずだったメ
キシコまで同盟国として除外した。そして、な、な、なんと日本は適用除外！ アメリカ大
統領にとって日本の首相は、ゴルフ友達でしかないわけだ。一体どこが同盟国なの？
まあ、それ以上のことをもともと期待できなかったのだから、悲嘆する暇（いとま）はな
い、展望さえしっかり個々が持っていればね。
アメリカが、（対）アジア（戦争）の拠点を韓国から日本に移すーーとの見解も見られる
けれども、日本に徴兵制すらないことからしても、さらに在韓米軍基地には100以上と議
会文書で明らかになった核弾頭を、日本に移せますか？ その必要性と理由と経費は？
韓国人は、日本人とは（率で）比較にならないほどの、反米だ。あまりにも近いから、ま
るで子どもの反抗期のごとき「反米」であるだけなのだから、我が国は「日本のシカト」を
うまいこと利用する手腕が求められているのに、日本の政治家は「保身と利権維持拡大」勢
力と、「あるべき立案」をまったく示せず「反対」ばかりの瓦解野党ばかりーー。より正確
にいえば、公明党と共産党だけはとにもかくにも現実に適応している。
ついでながら、中韓の「反日」は73年も続けられてきたが、かつて中国だったのに1972
年に国交を切られた台湾も、対米戦の初拠点である真珠湾や対英戦の初拠点たるコタキナ
バルや、あるいは日米がそれぞれ戦争被害をもたらしたフィリピンなどなどは反日など掲
げたことはない。
なぜか？
中韓だけが、自国への（自国民による）本格的批判を避けるために反日を無数回にわたっ
て利用してきたのはあまりにも明白すぎて、わざわざ指摘する気も失せるほどだ。 敢えていおう。
いま核と体制処理（リビア型やらエジプト型やら=「アラブの春」後、北アフリカ3国間
の親密な友好はCIAによって今なお崩壊されたままだ）が最大のテーマである時期に拉致
問題を第1に掲げる日本は、「関係諸国の会談」からハズされる事態は覚悟せねばならぬ。
ハズされたらテーマにすらならないのにね。昭和天皇の戦争責任を後継者が謝罪し続ける
のは品格はあるものの過ぎたるものと考える私とて、拉致問題にも長く関わっていること
は少なくとも「ガッキーファイター」の皆様はご存知の方も多いと思われるが、韓国の拉致
被害者は5万人を超えている。
そのような背景を負って、核問題と北トップのクビと朝鮮戦争終焉をメインテーマとし
た歴史的会談に、たとえば金正恩を暗殺しろ、なら大いに賛成だが、外交という建前がきわ
めて重大な合意を形作る場で、日本だけ「核や終戦」より拉致を上位に置き続ける態度は、
気持ちは痛いほど分かるけれども、日本政府は韓国や北の国民が耐える大きな痛みに思い
を馳せ、歴史を前に進める本物の外交を知るべきときなのだ。小さなものをいくつも譲って
みせて重要な課題できっちりケリをつけるのが外交の基本だからである。
第2に、米韓中露北などと「北朝鮮からまで日本シカト」が進むなかでは、こうした事態
を前提とした、たとえば「難民は一人も受けつけないと宣言する」「いかなる国にも（国交
がある限り）関税を唐突に引き上げない」と明確に宣言するなどの戦略を逸早く明示すべき
なのに、ドメスティックな課題だけに国会は終始している。
アホらしいよねーー。 ■■今週のコメント（2）■■
★確固たる根拠ある判断のために★━━━━━━━━★
私たちはいま、また韓国にいる。同行者ーー「体脂肪率9％、身体年齢24歳の俺がスポ
ーツ事故で血管がよじれて瀕死となり、グアムの海軍病院から日本のダメダメな都立（医師
も看護師も療法士も役人=給料は上がり続けクビにもならない=ゆえ努力や真のサービスを
知らない）病院に転院後、1度だけ「なぜ俺なの？」と口にしたとき、血圧や脈拍すべての
指標で圧倒的に"健康"なおいらとは"対極"にある（あった、だね）その友人は名言的即答「な
ぜ俺じゃないのかなあ？」といって笑わせてくれたーー日本と世界を飛び回るその友と一
緒にいる。
3カ月も一般に閉鎖されていた板門店が5月29日だけ公開されるに当たって、一番乗り
（最初の予約）を済ませておいた。
ちなみに、私がイエメンや香港やマカオや中国本土で実験された経済特区の継続的視察
やベルリンの壁などなどの幾多の「歴史が動く瞬間」に立ち会えたのは偶然とはいいがたい。
たとえばベルリンの壁は、おおよそだが150回ほど「崩壊の瞬間」を待ちに待って見に
行っている。最初の「壁」崩壊時に日本人唯一になれたのも、「ハンガリーあたりがかなり
おかしい、なぜかは分からないが」と、親しいベルリン市民の友人夫妻からワシントンに長
く滞在していた私に、た、ま、た、ま、電話をしていて教えてくれた瞬間、激しくピンとく
るものがありニューヨーク経由でベルリンに直接に向かったゆえ、などであるーー。 いま韓国で一緒にいる彼が4日前の早朝、奄美大島ー東京での長話のなかで、「米朝会談
は画期的？」などと聞いてくれたので、「5回も経営に大失敗しながら実のパパにすべて助
けてもらい、成功した際の部下トップは肉親以外一人の例外もなくクビにしているトラン
プ氏は、すでにマティス国防長官やらの、金正恩顔負けのイエスマン体制に囲まれ、「ここ
はアメリカの核の強さを世界にアピールするときだよねぇ」に必ず飛びつく。
自らが「アメリカの核は世界ダントツだぜ！」発言そのものが核による恫喝であることに
気づかない（笑）イエスマンばかりとなった。
いくつかの経過と背景を話して、「ここのところ日本におらず、トランプがどういってい
るかにしか興味または使命感がないらしい新聞もネットも見ていないので、ピュアに判断
できるよ、たぶん（笑）。
たとえば6月12日の米朝会談は中止に向かうかに見えても、中止は誰もトクをしないか
ら逆転する可能性が最も高い」と話したところ、「それ書いてよ」ともいわれたので、「いま
話したじゃん」と答えつつ、とりあえず「ややこしいのとは分かりやすく」との方針でここ
に書き始めたら、その電話の翌々日、久々に見た新聞の「米朝首脳会談 中止」との一面ト
ップ記事がーー。次は、中止の中止だな。
韓国ではもちろん空き時間はカジノで過ごす予定なのだが、バカラ必勝法は簡単に身に
つくわけもなく（安易に身につくならカジノが倒産してしまう）、数十の指標を瞬時に見分
け判断確率が高いときにベット（賭け金）を大きく変えられるから勝つのである。最低数十
のチェックを通っても、もちろん負けることはある。必勝法（最高でも8割くらい）の一つ
に、肝心なところでハズす奴を見つけておく（逆に張る）がある。
共同通信外信部出身、現在世界情勢分析家の田中宇（さかい）さんが、私にとって大いに
参考になるのは「そこ」なのだ。肝心なところで8割型、外してくれるからね。悪口をいっ
ているのではない。思考を刺激してくれるうえ、逆張り基準にもなってくれる。株でも、こ
の（ほとんどハズす）人が買った売った、という情報はかなり貴重でしょ。
私は、6月12日が延期されても、決断力にまったく欠けるトランプ大統領がまたコロコ
ロと意見を変える可能性のほうが数十倍は高いと考えるーー。なぜなら、外交とは目標に向
けた戦略であり、このままでは北朝鮮の金正恩のペースで進んでしまうーーそのことにア
メリカ国民のインテリ層で気づかぬはずはないから、支持率はさらに下がるのは決定的だ。 《あの南北会談は、朝鮮半島の対立を一気に解消したが、南北だけでは対立の正式な終了を
決められない。対立の終了つまり朝鮮半島の終戦協定・宣言には、米国と中国の参加が不可
欠だ。シンガポールで、米朝会談が終わったところに習近平が登場する（中略）。米朝会談
で、予定通り金正恩が核廃棄を約束し、トランプが米国の北敵視の終了を約束して会談が成
功裏に終わり、（中略）そこに習近平が入ってくる（中略）。》（5月13日配信）
元共同の田中さんは、実に役立つプレーヤーなのだ、いつも。彼のいうことは肝心なとき
にたいていハズれるーーだけでなく、こういう断言はどのような根拠でなされたのかを検
証すると、誤りか否かがハッキリと露呈する。
だから、すごい人なのだ！！ 結論の外し方が見事すぎ、その頻度も極端に多くて。逸材
だよねー。 現場に来ていれば、新聞もテレビも見ないアホな私でも、南北首脳会談準備期に使われた
明月館を5月27日夜に予約する際、「昨日までは大変でしたが、今日からは大丈夫！」と
支配人がいうので、「なぜ？」と聞き、26日に再び南北首脳会談が行われるであろうことが
確実と読めた。これで選択肢が一つしか無くなるトランプ大統領の右往左往というべきか、
脅ししか脳がないチンピラというべきか。
どんなに悪魔的とはいえ、一連の外交面で金正恩がトランプを一貫してリードし続けた
ことは事実であり、さらには再びの南北首脳会談後に、「65年目の朝鮮戦争終焉」は100％
確実だと断言できる。 1953年の停戦協定は米中北の3カ国で行なわれたため、形式的な文書上ではアメリカは
必要なのだが、4月27日に「歴史が動いた」にもかかわらず、トランプが無知か、金正恩
を上回るほど「部下がイエスマンばかり」ゆえかは知らぬが、5月24日に「米朝首脳会談
の中止」を宣言した事態に、南北首脳が緊急に電撃的な再会談を行なうことで、トランプの
ダッチロールが始まり、ツイッタラー大統領の「つぶやき」も病的に墜落を始めていた。
韓国人は、北朝鮮に5万人以上の拉致被害者を囚われているーー男子全員が2年数カ月
の徴兵制を続けてきたーーにもかかわらず、同一民族の余りにも長すぎた戦争を終わらせ
る策を優先したのである。日本は仲介役を買って出るのは無理があったろうが、首相が米国
大統領のご機嫌とりしかやることがないのは、とても哀しい。外交、とりわけ「いかなる戦
争も必ず終わる」との歴史的例外が一つもない事実を前に、あたふたしかできない日本とい
う国の為政者たちを、ううむ、とは思う。
このアイマイさとアメリカの徹底した子分ぶりが、たまには良い点もあったのだろうが、
いくらなんでも「何もプラスを勝ち取れない」外交下手には、ほとほとうんざりはする。 ■■気になる言葉■■
★トップの「脅し」★━━━━━━━━★
5月24日にトランプ大統領が、シンガポールという中華圏の第三者国にて米朝首脳会談
を中止にするーーその会談は6月12日にと最初に表明したのはトランプ自身なのに、その
ご本人が翌25日に「やっぱり中止はしないかも」といいだし、26日には「あらゆる可能性
を」との小学生低学年かっと思える幼稚さに陥り、そのときすでに中韓北は堅い結束を機敏
に実施し、トランプ御一行の間抜けぶりを世界に知らしめてしまった。
トランプ氏は、「北朝鮮が核を隠しているなら、核大国の我々はお前らに核の怖さを思い
知らせてやる」とまで脅し、この矛盾は5歳児にはもしかすると無理でも8歳児ならたい
てい笑う。
正しい脅し方とは、本当にやる気があるときにのみ奏功するものなのだ。その気迫と根拠
がないと、バカげた空疎な"脅し"でしかなくなり、ますますポジションを低下させる。
「俺のいうことを聞かなければ家に火をつけて家族皆殺しにすんぞっ！」は、刑法では明ら
かな脅迫罪であり、政治家が口にしたら終わり、ましてや大国の大統領がいっちゃうと、ど
うなるか？
万一、本当に北へ唐突に核弾頭を落とせば米国の地位は完全に堕ちきる。やる気がない"
脅し"なのに「皆殺し」を公言して選択肢を失えば、国際的に恥をかくーーどころの騒ぎで
はない。単なる安チンピラ国家だよね、こうなると北朝鮮よりも醜いーー。 ■■泣ける映画 再び■■
★「今度は愛妻家」と「家族はつらいよ」★━━━━━━━━★
「家族はつらいよ」は3年前に公開された。山田洋次（脚本兼）監督作品だけあって、エン
タメが基本なのに、ジーンとくる。普段は三流以下に見えていた落語家とか（笑）も、山田
洋次監督のもとでは名優になるよね。
ポスターでは、妻夫木聡や蒼井優が主役のようにも見えても、主演は橋本功と吉行和子の
典型的な「昭和の夫婦」。死語と化した亭主関白（橋本功）が、いつも優しく穏やかで家事
全般も充分にしてくれてきた妻（吉行和子）に、「あのな、もうすぐ誕生日じゃろ。何か欲
しいもんはないんかの？」と聞いた途端、「そうですねえ、いってもいいなら、離婚届にサ
インが欲しい」と。まあ、そういう流れに、長男夫妻の西村雅彦と、私の大好きな夏川結衣
たちが傍（映画のなかでは家族の絆）を固める。 昨年は「家族はつらいよ 2」がロードショーにかかった（いずれも現在、オンデマンドや
レンタル可）。70歳を超えたジイ様（橋本功）が車で小さめの事故を繰り返し、皆で「運転
免許返上」（泣）に乗り出すも聞き入れず、そんなところに孤独に貧乏暮しを続けていた、
かつてのモテモテ青年（小林稔侍）と再会する、という流れーー。配役も変わらず、それだ
けにやや気になるのは、「家族はつらいよ」で階段を降りる途中で脳卒中のため息をそのま
ま引き取った吉行和子が、「2」や「3」で生き返っていることくらいかな。「東京家族」あた
りから家族考をテーマとする現代エンタメ日本映画の嚆矢（こうし）となった。 「妻よ薔薇のように 家族はつらいよ3」ーーは、おととい（5月25日）ロードショーが始
まった。
家が空き巣にあい（ではないな、夏川結衣さんが家事にお疲れになってうたた寝しちう間
の窃盗）、無事で何よりというべきところ、夏川結衣さんが冷蔵庫に隠していたヘソクリも
盗まれたことに夫（西村雅彦）が怒り、「誰が誰のために稼いできているのかあ」云々と昭
和な言葉をわめきちらし、それでも、義母（吉行和子）の体調が悪くなっており、身を粉に
して頑張り反発もせず（「結婚できない男」のときは強い女性だったなあ。
「歩いても 歩いても」は資金不足が常態化している日本映画の良さ満載だった）、長男の妻
（夏川結衣さんね）のありがたさが浮き彫りになってゆくーーという名作。
観てね！ 「今度は愛妻家」
この映画だけは、オチやメインストーリーをいえない。
一般にはネタバレ注意、という世界ではあるものの、知ってても読んだり観たりしてしま
うのが名作であったり、好きなストーリーであったりするのだろう。
豊川悦司と薬師丸ひろ子が夫婦を演じる。コミックが原作だから、オチやネタバレは構わ
ないと、普段なら思っても良いかもだけれども、この映画だけはやめてほしい。
薬師丸ひろ子、いいよねえ。「野生の証明」や「セーラー服と機関銃」に抜擢した角川春
樹さんは、ホントにすごい。
もう10年は経つのかな、「Always 三丁目の夕日」での薬師丸さんの、明るく優しい、
今の日本では絶滅危惧種となりつつある良妻ーー。
そして、この「今度は愛妻家」の深遠な意味は、コミックや映画や小説や戯曲でしか、つ
まりフィクションでしか表現できない。この映画でのチャラい豊川悦司に、最後のほうで深
い共感さえ湧いてくるーーその構成は見事としかいいようがない。
必見だよ。 ■■今週の絶賛名言■■
★野口五郎さんの「西城秀樹さんへの弔辞」から★━━━━━━━━★
《今をさかのぼること44年前、1974年。この年僕が「甘い生活」でレコード大賞歌唱賞を
取れると下馬評だったけど、君の「傷だらけのローラ」が受賞。もちろん君は欲しかった賞
だし、当然うれしかったと思う。でも、君は僕の前では喜んだりしなかった。僕を気遣った
んだと思う。それから２年後、二人で受賞した。そのときは握手して二人で抱き合った。
そして40年後、還暦パーティーで僕が「抱いていいか」。「何だよ」と言われたけど、僕
はそんな君を抱きしめた。その時、君は僕のことを一瞬抱きしめ返そうとした。その瞬間に
君の体の全体重が僕にかかった。それは僕にしか分からない。心の中で、「秀樹、大丈夫だ
よ。僕は大丈夫だからね」。そう思った。それと同時に、僕の全身が震えた。こんなぎりぎ
りで立ってたのか。2度の脳梗塞と闘いながら、こんな状態でファンの皆さんの前で立って
たのか。そこまでして、立とうとしていたのか。なんてすごいやつだ。》 《秀樹、お疲れ様。
そして、ありがとう。
もう、リハビリしなくて良いからね。
もう頑張らなくて良いから。
君のかわいい子どもたち、家族を、いつも見守ってあげて欲しい。そしておまえの思うラ
ブソングを天国で極めてくれ。
秀樹、お疲れ様。
そしてありがとう。
平成30年5月26日、野口五郎》 弔辞を読み切る親友も偉いと思う。俺は涙もろいし、弔辞は20代でやった1回だけでも
う嫌だな。
俺はかなり弱い面が多々あるから、ぎりぎりで立ち続ける毎日は、つらい。もう、がんば
れないよ、ともよく思う。歩きながら泣くときもある。寝ていて痛みに耐えられず涙が溢れ
ることもーー。
でもさ、こんな貴重な体験をできていることには、運命か神かは迷うところだけれど、感
謝しています。
友人たちや温かい読み手たちには、「よく、がんばったね」くらいはいわれたい、かなーー。
では、また！
ソウル市 明月館に着いて送信ーー >>204 ホントかな〜？(´･ω･‘)
再びの南北首脳会談後に、「65年目の朝鮮戦争終焉」は100％
確実だと断言できる。 いまさら先生の浅い知識を笑うのもなんだけど
出演しているのは「橋爪功」だよ。 >>222
しかも「偶然居合わせたこの地で」とか言っちゃう 「ガッキィファイター」2018年6月12日号
通巻 第602-1号
■目次■
□読まれる社説 & 今週のコメント
◆アメリカ第一主義の終焉
■■読まれる社説 & 今週のコメント■■
★アメリカ第一主義の終焉★━━━━━━━━★
カナダでのサミットに米国トランプは遅刻したうえ（史上初）、共同宣言が成立したあと
で「ちゃぶ台がえし」をした。
笑うほかない。笑うべき話ではないのだが、ちょうがくちぇいみたいで、しかも過去（6
月8〜9日）のことだから「笑うしかない」ね。今日（6月12日）、シンガポールでの米朝
首脳会談は成功（正式調印）させるほか、トランプに選択肢はなくなった。その意味では、
パパに失敗を常に尻拭いしてもらっていたCEO時代のようなワガママを、大統領として国
内ばかりか世界的にやらかすと、米韓中北の外交が金正恩の思惑どおりになるに決まって
いる。
もともと16の連載や出演をやめた年からマスコミとは敢えて無縁になった私は、今年3
〜4月に韓国、中国、北朝鮮を回って、北朝鮮"政府"の外交成功を99%確信するに至ったけ
れども、直前のサミットで「超ワガママぶり」を発揮したこともあり、「アメリカ大統領第
一主義」が大きく堕ちた直後に米朝会談で"自爆テロ"を敢行するわけがないーーと100％の
確信をシンガポールで得た。あ、いまシンガポールにいます。
確かに何事も（いずれ来る死以外）100%はない。昨日、ソウルから移動して1泊だけと
ってあったシンガポールの巨大カジノホテルで昨晩じっくり（ほとんどミスせず）積み重ね
た額を、今朝ルームクリーニング中カジノで「休憩」した1時間未満で、年に1〜2回はや
ってしまう油断（悪い癖）のため、昨晩には「目標、戦略、局面ごとの適度な仮説の修正、
周囲のうるさい中韓にまだ多いプレーの御し方、時間と金額と感情のコントロール」のすべ
てが、いつもどおりにできた。大きくプラスしての終了時の席の立ち上がり方まで惚れ惚れ
（笑）するほどだ。そうやって正当に得た額を今朝の50分で失った。
悪い癖（油断というか時間的な焦り）というのは、結果が良ければ、必勝法のように写る。
しかし、本人は気づいていながら、やってしまうことはあるよね。落差の激しいフォークボ
ールだと気づきながら、ジャストミートの感覚で見事なほど大振りで三振するとか、恋人や
夫婦や親子で「うっかりタブーを踏んじゃった」みたいなこと。
トランプは、グアンタナモ基地周辺の地雷地帯のごとき「歩く壊れたロボコップ」だ。大
半の結果が悪く出るこの男に関わる人たちに同情を禁じえない。 アメリカに住むのと北朝鮮に住むのと、どちらが良いか？
アメリカには100回ほど（だから大したことはないが）、北朝鮮には4回だけだが相対的
には非常に多い。
もちろん、日本で報道されるようになった北朝鮮（拉致問題発覚以前は無関心だった）と
は異なり、官吏たちすら親切で妥協もしてくれる。が、あんなところで私は1カ月も生きる
ことはできない。旅行や観察だから興味深いし、ほかに日本人は誰もが来てないからね、謎
を解く意義や意味は自分でつかむ。
ひとは生まれる場所を選べない、という意味とは違い、「どちらに住みたいか」では断然
アメリカだが、こんな身体になり、ニューヨークに本部がある国際機関のトップという小学
生からの夢にリーチをかけながら、役満ツモの一手前で初心者Aのニコニコ（チートイツ）
に（私の）正面の中級者Bが振り込んじゃった感じだよ。
今朝は自業自得の「ゆとりの反がえし」によって、50分間のカジノ中に頼んだ13万シン
ガポールドル（10万米ドル）のカプチーノ1杯（笑）は、うまかった（泣）。
ま、すべて結果だよね。100%は「ない」ということ。大勢の勝率1〜3割のなかに7〜8
割が紛れ込んでいるだけで、ますます強くなるプレーヤーもたまにはトントンでジェット
コースターを味わうこともまた愉しからずやーーということです。
トランプの無数にある悪い癖の結果、真性実業家のパパも外部の優秀なブレーンたちが
独りもいなくなっているのが痛々しい。
G7でも大失敗を繰り返し、シンガポールに来たトランプは、アメリカ流の「闘うときの
ネクタイは赤」だけは引き継いでいたものの、韓国文在寅のこわばる（第1回目の南北首脳
会談時の）「笑顔」とは対照的に、北朝鮮金正恩の堂々たる腹と外交上手は見事ではあった。
いうまでもなく、世界中の政治家は偉そうな公約を掲げながら、例外なくエゴイストであ
る。私は選挙というものを信じていない。NHK紅白の顔だった宮田輝アナが参議院議員に
なったときから人気第一主義、さらに組織（思考停止カルト）票だより、田中角栄時代から
の国債乱発による世界一の借金漬けーーカジノ依存症なるものをトンチンカンに論議する
「ほぼ100%の無知」な政治家も今や、こうして選ばれてくるようになった。建前を本音と
自分でも混同する時代の悪しき象徴がトランプなのである。 戦争や外交を筆頭に、およそ社会生活には「8割のどうでも良いことを気持ちよく譲り2
割のキモをそそっと通す」ができるか否か。「どうでも良いこと」を押し通して失敗するの
が最悪のトランプ流として貴重なテキストだ。
金正恩は、シンガポール（さながら洞爺湖サミットみたいだった、記者団が近づけもしな
い）では、実兄暗殺者etc.のくせに、最高級ホテルのスイート（1泊65万円）を要求した
とされるのは、まあたいていの元首（の側近たち）がやることなので、日本のマスコミが大
騒ぎしているのは、そういうところに泊まったことがないヤッカミなんだな。
青島（元）都知事が世界都市泊中止だけを公約にして、そのことのみは迅速に実行したわ
けだが、日本のマスコミは「青島都知事のファーストクラス問題」として、また騒いだ。サ
ッチャーやクリントンや石原慎太郎氏etc.がファーストクラスを利用することには何もい
わないのが逆に笑える。
都知事などがファーストクラスに乗らなかったら、誰が乗るのだ（怒）。何のためのファ
ーストクラスか、自問してみようよ、ビジネスクラスさえ乗れない（二頭身以内にそれなり
のポジションを得たエアライン社員がいない普通の）社畜的記者は。自問できないか、体験
の蓄積がないか。でもさ、想像力くらいあるでしょう。「ファーストクラス無用論」ならば、
私も聞く耳をもつ。ビジネスクラスが高級になり、しかもファーストクラスのCAはキャバ
クラ嬢だよ。はっきり申し上げておきますが。
それ自体は構わないが嫉妬は醜い。給料満足主義で、自ら稼いだことがないからもあるよ
ね、99%の現役は。
たまたま私は2年半前まで長野新幹線のヘビーユーザーだったので、皇太子浩宮（徳仁）
親王をよく夏にはお見かけした。専用列車ではなく、一両だけ全体に赤い絨毯を敷き詰め、
もちろん普通（？）のグリーン車なのだが、SPはその車両オンリーのドアの外側にいるの
で、ホームからは丸見えなのだ。「一車両にお独り様」の実態を間近に見ても、「天皇の世紀」
は明らかに激変したことが分かる。現在の天皇皇后があまりにも立派に職務を遂げすぎた、
ともいえるけれどもーー。時代が変わったのだ。
皇族の周りにいる中高年男性官吏たちも、世間知らずのセクハラおやじで満ち溢れてい
るのだし、哀しいことに。
まず磨くべきは教養だよね。 さて、サミット（トランプのちゃぶ台がえし）と米日会談（共同宣言の署名を軸として）
をめぐって、たぶん皆様も気づいておられることを整理してみたい。
ちなみに「ちゃぶ台」は、ましてや「ちゃぶ台がえし」も「巨人の星」で終わったのかし
ら？
テレビには自社映像は皆無で素人談義（スタジオにいるのだから現場に行っておらず、行
っている信念の人への共感すらない）、新聞は完全に「情報源はSNS」の時代に入り、こう
して自分の首を締め、再販制度に固執し、その温存のなかで莫大な読者獲得合戦のための経
費ーー違法だろっーーじゃぶじゃぶ、という現実。
5点に絞って示してみたい。
1.)シャルルボワ・サミットに間抜けな遅刻をしてきたトランプの「ちゃぶ台がえし」によ
り、すべてがオジャンになった、と見えもするが、G6その他の首脳に、トランプという人
間が強烈に認識された一連の経緯ともなり、本日の米北首脳会談も、超大国のアメリカが、
独裁超小国の北朝鮮と、ずっと対等にしていなければならなかった。G7を舐めきったトラ
ンプの自業自得も、すべてSNSによって広がり、写真も不満も当事者から流されるものを、
新聞は1日遅れで引用するだけになっちゃった。
2.)自分で遅れてきて承認もした首脳宣言を、閉幕後3時間でチャラになったのは、主催
国カナダのトルドー首相がトランプの"悪口"（自動車関税について宣言承認後にトランプが
覆したこと）について述べたからだと幼稚園児なみのツイートを、トランプ自身が露骨に流
した。すぐ続けて、「首脳宣言に私は反対する。自動車の関税措置を再検討したい」とも付
け加えた。ほへ。
外交のガの字も知らぬトランプに全G6首脳が頭をかかえ、世界中の我々は腹をかかえた
のである。
3.)マスコミを通じてではなく、ツイッター（担当の部下）からサミット（アメリカを除
く）全首脳は2.)の事実を知り、翌朝にさっそく全員で保育園児トランプに詰め寄った写真
が、これもまたマスコミ立ち入り禁止ゆえでもあるが、完全なる情報開示となった。メルケ
ルがインスタグラム（写真共有サイト）に投稿したのだ。6カ国首脳が腕を組むトランプを
取り囲み、説得するシーンである。
サミットや諸国協調を軽視しすぎのトランプが逆に、世界と自国民の多数に見限られて
いる。哀れ！
4.)北朝鮮初の対外情報はラジオしかないので、関係の必要な国々はその傍受と「分析」に
余念がない。この逆転状況が、情報の流れを一層激変させている。
5.)北朝鮮に核兵器を打ち込む、とか、思い知れ、金正恩との首脳会談は中止、と5月24
日にツィターで言い切っていたトランプは、韓国大統領と緊急首脳会談（長く準備されてい
た4月の約1カ月後！）をリアルに開かれ、SNS依存症のトランプ（オバマもそうだった
が利発だった）は本日、金正恩をわざわざ訪ねて来ざるをえない仕組みに完全にはまった。
中立のシンガポールまで尽力したのに、これ以上のワガママやバカはできなくなっていた。
そうしてつい先ほどトランプは、「金正恩は紳士的で、核兵器絶滅に向けて真摯にとりく
んでいた。我々は友人だ」とツイートし、これも早くホスピタルに行ったほうがよい彼の病
状が、他諸国の結果を良くしている皮肉な現実があるーー。 4月と5月ーー5月29日に私たちも予約していた、南北会談前後で最初で最後の板門店
視察は、前日の朝7時に「中止」と参加者全員に通知されたーーの南北朝鮮首脳会談での握
手だけでなくハグは、1953年に停戦のまま実質戦争状態が続いてきた事態を、完全に終焉
させた。
文書や協定より、笑顔とハグするトップ同士は、戦争の終止符を何よりも強く告げた。
イデオロギーやウソや二枚舌（必要悪）に対する賛否について述べているのではない。歴
史の事実について私は語り続け、超微力ながら（死まで）見守り続けることを改めてここに
宣言するーー。
では、また！
シンガポールからソウルへの便を待つチャンギ国際空港にてーー。 「ガッキィファイター」2018年6月14日号
通巻 第602-2号
■目次■
□要介護+3から-3へ メメントモリ & 今週のコメント（2）
◆数学が大好きなカタコトの日本語を話す偽フィリピン人ーー不知の病や事故は急速な部分的老化だ
□莫迦本度（ばかぼんど）
◆常識化して罪が増す莫迦本『ギャンブル依存症』の低劣さよ（笑）
■■要介護+3から-3へ メメントモリ & 今週のコメント（2）■■
★数学が大好きなカタコトの日本語を話す偽フィリピン人ーー不知の病や事故は急速な部
分的老化だ★━━━━━━━━★
小さなウソ、大きなウソ、何も語らないことで果たされる生涯のウソ、犯罪になるウソま
で多様にある。社交辞令のウソが最もありふれているかもしれぬ。相変わらずお若い（お美
しい）ですね、とかね。若く（もう美しく）ないから、そういっているのにね。若い人には
若いなんていわない。
私は昨晩、国籍に関してウソをついてしまった。日本人に対して初めてのことだ。キャス
ターを辞めて中国に留学までしておきながら「両国に国籍があることを忘れていた」と平気
でバレるウソは私には思いもよらない次元だが、その歴史的背景を無視した難詰にも差別
を感じる。 昨日の夜、というより今朝未明でいいのかな、日本人かと聞かれて分からないふりをし、
「カタコトの日本語をしゃべれるフィリピン人」になりきった。正確には「分からないふり」
をしているうちに、本当はしゃべりたかったほどなのに、相手がいろいろ聞いてきたので対
応しかねて、ついに国の名前を聞いてこられてポカンとしてみたら「ああ、フィリピン？」
と聞かれ「首を縦に振っただけ」ではあったのだがーー。
これまで「のべ1,000回」（日本発とは全く限らない、もちろん。1度の渡航で10カ国は
回ることもあった）の海外渡航のなかで、チャイニーズかと訊かれることが多かった。欧米
人の大半は目が垂れ下がっている。アジア人はつり上がっているように彼らには見える、相
対的に。
めんどくさく絡まれたときには、体形が最も似ていて相手もしゃべれそうもない言葉の
国として「ベトナム人だよ」といったことは何度かある。なんともこういうウソは「どうで
もいい」わりには、愛国心を歪めるのか反省心を抱く。
物乞いにはほぼ必ずシェアをしてきたものの、話すほど暇でないような場合ーーとくに
「日本人は恵んでくれる」という誤解をもってほしくはなかった。日本人は弱きものにどう
接してよいか分からず、また寄付概念が希薄な民族であることは承知しているからね。 このたびのシンガポール（サミット見学）へは、4月の北朝鮮観光と同様、ソウルに部屋
を取ったまま出かけた。ソウルに数泊するための荷物全部をもって行くことはできないう
え、ソウルでも毎日バカ高い（ホテルの）クリーニングサービスに出している。パンツ1枚
で1,800円とかね。
仕事の疲れを癒すのは私の場合、たとえば数学と謎解きである。カジノも、その一つ。
シンガポールで上下（5時間で稼いだ1,100万円を翌朝50分で失い、日給50万円のほ
とんどタダ働きになった）を体験してさらにスキルがバージョンアップした感が確実にあ
り、結局ソウル戦で軍資金300万円は2,000万円あまりになって終わった。あくまで余興ね。
2週間あまり前、友人とソウルや（出資者になった）仁川パラダイスカジノへプレーヤー
として遊びに寄ったときよりも稼ぎは少ないものの、今回はシンガポールでの迂闊（うかつ）
があったので、まあまあだと思う。まあまあて（笑）。個人のメモとして使っているFBに
は株やFXやカジノなどは写真つきで載せるようにしている。ウソだと勘違いされるは別に
構わないが、カジノや株や稼ぐアプリなど独自のものを含めて、サラリーマンであること以
外に「売り」体験が蓄積されていない日本人が多すぎるからね。 カジノは、中国式の大小（というゲーム）、アメリカ人が大好きなクラップスは純粋に丁
半博打だけれども、それ以外は数学の応用が効く。ポーカー世界大会は数万人のなかから決
勝まで進出してくるのは前年度とほぼ変わらないのは、なぜかと考えてみてほしい。ギャン
ブルとして存在する麻雀をやる人には「強い」から「カモ」までいることを熟知しているだ
ろう（健康麻雀は認知症対策ーー相手3人の手を読み切るくらいを目指さないと認識症は
決して良くならないんだけどね）。
カジノでも勝ち続けるには、かなり高度な熟練を要する。必勝法（？）やら「どうしてそ
んなに強いの」みたいなことを頻繁に訊かれても「簡単にできるわけないだろっ」との当然
の体験的確信もあり、しかし簡単には伝わらないので「やあ、まぐれ（ピュア ラッキー）
ですよ」で済ますことが多い。
プロと同じテーブルについたときは、ああプロはせこい、趣味で良かったと思う反面、実
際この30年はカジノの収入だけでも、また株だけでも、食えている。もちろん印税が常に
トップだ。印税（だけ）は褒められたり羨ましがられたりするのは私には不思議ーー本業な
のだし、ファンション業界は3割納品が普通で驚かれるが、出版社や降ろしや書店を通す
と、なんと1割納品なのだよ。
それを不労所得みたいに思われるのは（2刷以後は）本当なだけに、我慢我慢。やれるも
のならやってみな、との感想はヨギるかも。これらに対してカジノや株は完全に趣味兼実益
だ。不労所得なんかでは断じてない。 今朝未明には、少額のテーブルで2時間あまり、ほぼ同じ（未知の）メンバーでバカラを
やった。韓国に20ほどあるカジノで最も老舗（今春50周年を迎えた）にあたるカジノで
ーー。
宝くじやロトのような超博打を容認しながら、カジノを毛嫌いする評論家や官僚や記者
や政治家その他は例外なく数学が弱い。日本では恥ずかしげもなく「数学が苦手で」と自慢
（！）する人がとても多い。国力に影が落ちているほどだ。
先ほど「少額のテーブルで」と書いたが、ヨーロッパやアフリカを除いて、アメリカ系や
アジア系では5つのクラスまたはエリアに（判然としてではなくても）分かれている。
そのテーブルではたまたま、7人が座ってゲーム終了までメンバーが変わらなかった。背
後には10〜20人は見ていたり、後ろから賭けに加わったりしている。
私が「ここぞ」という場面で使う白いチップ（1,000万ウォン=約100万円）がディーラ
ーの手元に置かれていないテーブルだったので、その下の黄色（約10万円）で受け取るし
かなく、周囲はピンク（1,000円）を使うテーブルだったので、しばしば3桁（笑）異なる
ケースも出てくるわけだが、「（本筋で）白を普通に賭けたり、近ごろは（オプション的な）
ペア（11倍になる）やスーパー6（15倍）を当てるスキル」も高まったのはよいとして、私
はそのテーブルでも黄色（10万円）を置いて40%くらいの確率で当てるため、初めだけド
ヨメキは起きても、すぐに慣れてくれる。 新人ディーラーも最初は戸惑い、ピットボス（黒服）に相談することすら多い。テーブル
に賭けの上限がはっきり書かれているのにね。
まずい点は、黄色のチップが私の目の前に、マジで山のように積み上がって行く気恥ずか
しさと、結局は「ちょっと席を外します」とディーラーに断ってから、白チップを置いてあ
るテーブルで両替をしてもらってくる。テーブルに置ききれないからだ。最初の「山ほど」
になった黄色いチップを白に変えてもらうときに、私がひどい身障者であることがバレる。
でもプレーヤーとしてはかなり強いから、カジノでもプレーヤーたちに歓迎されるにすぎ
ない。俺についてくれば皆が勝てる。たまに負けて悪態をつかれることもある。
そういう奴は、全部を勝ちたいと本気で思っているのだ。
アホめ。あくまで数学なので、カードのシャッフル仮説を間違えることも多いから、そう
いう（「ここぞ」が判断できないテーブルは選ばないのだが、頻繁に席を移動できない身体
になってしまったので、逆に「よいテーブル」に見えなくても、じっくりプレーし続けるこ
とで、たとえばこの8（3枚）は4に勝ったのか7（2枚）に勝ったのか0（3枚）に勝った
のか、あるいは2枚で必ず勝負がつく8と9も当然ディスプレイに表示され皆「勝ち」や
カジノ側が示す予測（普通は5種あるーーほんとに50%以上も当たればカジノは潰れる）
に頼っているのだが、どの数字の組み合わせが8や9や7に負けたのか、などは極めて重
要なのに、そんな大切なことすら覚えていないで勝負に臨むプレーヤーは99%以上はいる。
2枚の9（ナチュラル9）でも、カードでは13枚の種類のうち、0にカウントされる絵札
（10、J、Q、K）との組み合わせなのか、そうでないのかは確率が全く異なるので、そのこ
とも記憶かメモするのが断然良い。 私は大好きな微積など数学を大胆に使って、かつカジノでリハビリをし続け、ついでに出
稼ぎをしているだけなのだが、1年半前には5%のコミッションを（小学生からやる単純な
掛け算で）瞬時に計算することもできなくなっていたのと、右足も利き手もうまく使えない
ので、勝ち続けることで「私のポジション」を得なければならぬ。なんでその身体で？ と
の当然ともいえる疑問に答えるのは、どのテーブルでも「強い人」または「今は超ラッキー
な人」と認識してもらうほかないのである。自意識過剰なのではない。
自意識過剰ならこんな身体でカジノになど目立ちすぎて邪魔者扱いされるだけだから行
ける訳もない。実際、車椅子の人は無視されてすごすごと帰らざるをえず、杖をついた男性
は座ることもできなかった（常に混んでいることもあり）。
そのカジノだけの特色だが、ピンク色のチップ（約1,000円）主体のテーブルでも、白
（100万円）で勝たなければ、アホな奴としか映らないからね。
さて、右端の老人がカードを引く（めくる）ことが何度かあり（私と反対側に賭けたため）、
いろいろつぶやく（もれる）ので、ディーラー（カードを必ずチェックし、ディーラー用の
画面にもデータが出る）と私だけ爺やが日本人だと気づく。 同じ絵札との組み合わせでは、もう1枚が最弱の「10」なのか最強の「9」なのかは、か
なりの老眼には見分けられないらしい。結局は0（Kと10）だったのだが（Kと9なら勝
ち決定なのだが）、爺やが「そっちは幾つ？」と訊いたとき（日本人の私以外）誰も意味が
分からないので、つい「5です」と手を開き示すこともあり、老人は私を日本人と認識して、
4つも席が離れているのに話しかけてくることが増えた。
私は相当に苦しいリハビリをして講演も引き受けるようになったとはいえ、雑音の多い
なかでは私の声はとてもとおりにくく、にもかかわらず以前のように、たまたまテーブルが
一緒になっただけのプレーヤーの母語でよくベラベラ話しかけられ、たいていは内容が推
測できるのでニコニコしながらうなずいている。
英語や独語ならよく会話をしながらプレーしていた2年半前とはえらい相違だが、いま
はそのようにしかできない。高次脳機能障害のため、かつてできるようになっていたドイツ
語もラテン語も英語も多少は聞き取れても、書くことや話すことはほとんどできなくなっ
ている。日本語だけに回復を集中するので精一杯だった。 不知の病は急速な老化だ、と私は確信してきた。
その老人は、いつごろからバカラ（カジノ）を始めたのだろう。社交場でもあるから、「お
父さんはすごく強いねえ」（相手のことをどう呼ぶかはちょっとしたテーマなのだが、その
老人は後輩の私を「お父さん」と呼んだ）。（ラッキーではなく）読み方が特別に秀逸だと何
度も評してくれた。私はアホみたいにニコニコして聞いている。なにせフィリピン人だし
（笑）。ディーラーたちも、礼儀正しい私に何度も「いい掛け方ですね」と言い添えてくれる。 スポーツ由来の脳梗塞でのリハビリと"釈明"する必然性も無論なく、30年間やって勝ち
続けているとも（聞かれていないうえ）そのように答える必要もない（普通は、やらない、
1回程度で辞める、遊びで少額だけやる、ハマっても7年が限度）が、勝負は勝負だ。そこ
は真剣にやる。
つぶやき（思考がもれる）から察するに老人のカジノのキャリアは私より長いかもしれな
い。緊張しているわけでもないのに、カードをめくるとき（アジア人の大半が盲信している
儀式ね）両手がガクガク震え、老眼鏡がよく合わず、賭け方も「かつてはそうではなかった
だろう」とハッキリ分かる。 話し声は明朗だ。75歳くらいだろうか。80歳に近いかもしれぬ。身につけているものが、
いちいちさりげなくオシャレである。残念ながら、動作がみな遅く、周りは静かに待つ。私
のカジノでの動作は早いが、読書などを除いて日常の動作のほとんどすべてが遅い。着替え
とか、掃除とか、コーヒーを淹れてテーブルまで持っていくとか、歩きとか、すごいよ（泣）。
私はあと数年の命だから75歳はありえないのだが、重い後遺症のためその老人より「し
んどい」状態にある。
彼は、しっかり話し、若者のように歩く。視力と資金力と勝ち方がかつてのようではない
のは見て取れるものの、各プレーヤーに対する評価（のつぶやき）は鋭く、長い間よきプレ
ーヤーだっだのだろう。
そのテーブルでの78回のゲームが終了し、全員が勝って立ち上がり、そのとき彼が話し
かけてきたのである。プレー中も何度も話していたが、"対話"は初めてだった。私はうまく
声が出ない。話したいのは山々だけれども、結局は自称フィリピン人になった。 私は老いを体験しないまま、メメントモリ（よく生きるため死をリアルに想え）を続けて
逝く。
大先輩は、私の賭け方に驚愕してくれた。数学やってるね、とも見破った。かなりの達人
である。目が悪くなってね、いつまで続けられることやら、ともーー。
彼なら、私が左手ですべてをやりながら、差別語だが自分でいうなら許される「ビッコ」
歩きを、黄色が並べ切らずに他のテーブルに白と替えに行く姿も見ており、その症状もすべ
て理解されている。 カジノテーブルの上で麻痺した右手をリハビリし続けている様子も褒めていた。彼も長
くカジノは数学だと分かっていても実際に実践している人を初めて見たよ、とも口にした。
私はこの老人と話し、一緒にもうひと勝負したかったけれども、深夜2時である。朝6時
半には起きなければならず、カタコトの日本語を話せるーー実際カタコトになっていた、計
算（と異質な賭け方をするのに慣れてもらう社交と）で精一杯だった。
老人が「おかげさまで良いゲームをさせてもらいました」と言い残して、キャッシャーに
行き日本円に両替してどこかに（たぶんカジノのあるウォーカーヒル）消えた。
死なない限り、誰もが老いる。障害を持つのも、老いと同じーー異なるのは0歳〜50代
でも急激な「老い」みたいなものなのである。
共通する個人の課題は、国などに依存するのではなく、障害や病や老いを自然に受け入れ
た「我々」のごとく「死ぬまで趣味とともに自力で稼ぎ続けること」は、かなり肝要な志向
であろうーーと思えた夜であった。 ■■莫迦本度（ばかぼんど）■■
★常識化して罪が増す莫迦本『ギャンブル依存症』の低劣さよ（笑）★━━━━━★
国会のカジノ法案審議の愚かさは、肝心の「どれだけ多くの人に楽しんでもらうか」や「税
金の話」や世界に大きく遅れをとった究極のサービスや営業力については皆無（！）である
ことだ。
各論では、愚かにも議論の中心となっている6,000円ほどの入場料をとることは、国会議
員ほぼ全員の浅薄な認識とは真逆に、依存症促進でしかないのにーー。唯一このシステムを
とるシンガポールは入場制限をしないといけないほど経営に成功しているのだ。日本にハ
ブ空港すらない。世界のクルーズも立ち寄らない。
シンガポールでは関連ホテルに泊まれば当然（入場料など）タダだが、法案どおり日本の
カジノで（依存症対策のため（笑）入場料をとったら、たとえば短時間だけ国際学会やら観
光の「ついで」に寄る健全なプレーヤーを締め出すことになり、しかも中毒性のある人がカ
ジノに延々と、しかも負けても長く滞在する習慣に拍車をかける。
依存症で他人に迷惑をかけている人はカジノにはほとんど皆無である。タバコこそ違法
にすべきだろう。アル中の友人知人を多く見てきたが、カジノ中毒など一人も知り合いにい
ない。そもそも分母（プレーヤー）が少なすぎる。なぜカジノだけ、依存症対策なのか？
カジノの実態を知らないからだ。 依存症の権威（笑）である精神科医（精神病患者の間違いでは、と思える内容だった）の
帚木（ははきぎ）蓬生（ほうせい）ちぇんちぇいは、『ギャンブル依存症国会・日本』（光文
社新書）で、端的にいえば以下のような主張をしている。
1.) ギャンブルで負けたとき、負けた分を取り返そうとして別の日にギャンブルをしたこと
のある人は依存症である。
ーー（日垣のコメント）狂気な話である。まずギャンブルは人生そのものであり、出版もギ
ャンブルの典型にほかならないことは言わずもがななので省略するが、仕事でミスをした
とき、そのミスを取り返そうと帚木患者は思わないのかな？ 将棋や釣りやゴルフなどの趣
味で、負けたときは強くなりたいと再度チャレンジすることが異常なことなのかな？ 2.) ギャンブルで負けたときも、勝っているとウソをついたことがある人は依存症である。
ーー（日垣のコメント）結婚や恋愛という典型的ギャンブルも、お金や時間を投入すること
は避けられず、離婚のリスクも増すばかりの時代なのだが、結婚生活がそれほどうまくいっ
ていなくても、無問題だとウソをついたことのない夫婦を見てみたいものである。曇りのち
晴れで、知恵がついて仲良く振る舞うほうがお互いの幸せになると悟りたい。
狭義のギャンブルでも、「儲かりまっか」に対して「ぼちぼちでんな」は、ありふれた会
話である。むしろ日本人は大きな寄付もしない人が圧倒的なのに、「いくら負けたか」自慢
をするプレーヤーが多い。そのほうが国際標準では病的に見えるぞ。 3.) 自分がしようと思った以上にギャンブルにハマったことがある人は病的依存症だ。
ーー（日垣のコメント）あのさ、この爺さん（著者）は、どれほどつまらない人生を送って
きたのだろう。恋する人に「思った以上に」ハマったことすらないのか？
自分が「しようと思った以上」にセクスを楽めたり、宝塚やゴルフや落語などにハマった
ら病的依存症なのか？ 莫迦野郎だよねぇ。 4.) ギャンブルのために、仕事をサボったことがあれば立派な依存症。
ーー（日垣のコメント）仕事をサボったこともないような奴は、病的仕事依存症だよな。
ついてながら、負けるようなギャンブルや負けたら困る額の事態は何事でも避けるべき
だと私は確信している。が、戦略が決定的に間違っていることに気づかない人々が多いから、
カジノなど商売は成り立つのであり、そのような客が大半ゆえに、数学に強い少数の人がひ
と財産を築くオマケつきで（もともとは取材費を賄うレベルから出発）30年も楽しみ続け
てこられた。
つまらぬ爺さんの人生がどれだけつまらぬものだったかを知るためにだけ有意義な本で
あった。
では、また！ >>225
ｷﾀ━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━!!
誰かが予想したようにシンガポールw 貼り師さんありがとうです！
それにしても先生面白いなあw 久しぶりに来ましたが先生お元気そうでなにより
＞ビジネスクラスさえ乗れない（二頭身以内にそれなりのポジションを得たエアライン社員がいない普通の）社畜的記者は いつもメルマガ転載してくれる方、ありがとうございます。
>>252
>>二頭身以内にそれなりのポジションを得たエアライン社員
笑わせてもらいましたwww(´･ω･`) 日垣隆（T-Higaki）@hga02104
自裁する日も決めました。精一杯、生きたと思う。この国の差別は、ものすごいよね。
具体的に文書と証拠付きで公開と弁護団に郵送（あえてか郵送）します。
差別の少ない海外に別荘もある。全部スタッフに譲る。幾人かに信託も組んだ。
あと数回、億単位のカジノだけはしようと思う。
https://twitter.com/hga02104/status/1007686965699887109
で？っていう(笑) >>257
偶然、シンガポールから関空ルートですよね、センセイ。 >>249
うん、すごいね。しかもいつも通り「居た」だけで内容ゼロ。
テレビの連中が現地レポートして影像撮るのは当たり前だけど
会談の内容を直接見聞き出来る訳じゃないから、文字のメディアが
現地行く意味あんまり無いんだよなぁ。
やるとしたら、周辺の小ネタ拾うか、現地シンガポールの一般市民
がどう見てるかとか、会談場所引き受けた背景解説するとか
だろうだけど、そういうの皆無。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
