【脳梗塞】日垣隆★133【日誌】©2ch.net
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今更だけど
「ガッキィファイター」2016年7月24日号
通巻 第551-1号
■目次■
□脳梗塞になっちゃった(21)
◆這って訓練――明日からロシアに独り旅へ
■■脳梗塞になっちゃった(21)■■
★這って訓練――明日からロシアに独り旅へ★━━━━━━━━━━━━━━━━━★
いよいよ、明日から海外に出る。8カ月ぶり近くの間が空いた。
3月28日、まるでゴーストになって、病院スタッフと家族とで、仕事場と自宅一つを改
築するための「家庭訪問」があった。
そのとき、生きてこの部屋に帰ってきたことが不思議だったな。天の目、というかゴース
トの目で冷静に見ることができていたからだ。
12〜1月の目標は1階の喫茶へ、2月の目標は病院の向いで賑わっているセブンイレブン
だった。
その次の目標は、「キューバに行く」と言った。形式上、国交回復をしても、グアンタナ
モ基地はあるわ経済制裁は解かないことからしても、アメリカは「タイラント(暴力国家)」
の王者である。
ようやく今年9月から米国―キューバ路線ができるらしいが、予約は取れない。本命ト
ランプでどうなるかとも分からない。米資本のホテルが完成しただけで、街の風景は変わら
ず、人々の生活は苦しくなっている。エセ国交正常化である。
原因が圧倒的多数の、1.生活習慣でもなく、2.高血圧でもなく、3.不正脈でもなかった。
7カ月、毎日大量に飲まされたクスリに対する疑問は、専門家集団によって、「これは日垣
さんの場合、リスクでしかない。すぐ処方をやめます」となった。再発も、皆無。10人ほ
どの無能なのに権力だけは持っている彼らから数億円程度は正当に貰い受けることができ
る。こんなことが続けられていいとは思わない。
莫迦を相手にする面倒くささはあるけどね。顧問弁護団がやけに張り切ってくれている。
が、民事―刑事におよぶ訴訟をやれば、友人が救急車を呼ぶ時間を7時間以上も遅らせた
ことも問題にすることになる。そう指揮をしてしまった本人は、それなりに反省している。
確実に勝てる訴訟も、おもしろくはない。このあたりは、いくつもの書物や判例で明白であ
る。
当人の変化にもう少し期待してみよう。 このメルマガを抜粋した『脳梗塞日誌』(大和書房)にも、キューバと書いてあるが、以
上の理由で他にした。
私はごく普通に救急車に連絡されていたら後遺症を遺さなったが、「終わったことだから」
との理屈は間違っている。家族が殺されても、サリンを撒かれても、ミスで車に跳ねられて
全身麻痺になっても、「終わったことだから」といえるのか?
真実を知りえなければ、再発防止の大量のクスリや、高次脳機能障害も一番このとき最悪
だった時期に、「原因が分からないのに、予防のための開頭手術――例外なくやっている、
とのポケモンGOじゃないんだから――は納得がゆくわけがない」が大正解であったこと
も、3週間の専門家チームによる徹底的な検査で、完璧なエビデンスも出た。私の脳梗塞的
な事態も、ゴルフのスイング時に頸動脈と骨が接触したためと明らかになったので、まった
く別に発症する可能性は「宝くじ6億円当籤が、2年後にまた出る」程度にはあるけれども、
5〜40%ある再発は私の場合、皆無だと分かったばかりか、これまでの処方されたクスリを
半年でやめたおかげで、死なずに済んだ。このたびロシアに行けるのも、毒薬を飲まなくな
ったからだ。
医師に責任はないのか――後輩のために。初台病院の3年先輩で、28歳の内科医が全身
麻痺になった原因は、明らかに緊急病院への搬入の遅れだった。
許す許せないではなく、この男を野放しにすることは危険である。脳梗塞だろうと気づい
て「精一杯やった」だと?
刑務所に入ってしかるべき人物にほかならない。 さて、私は穏やかである。死をいつでも受け入れられる。不安はない。まったくない。不
安がある人は、ちっちゃい。または、そんなことで悩むレベルの能天気な人だよね。褒めて
るんだよ。
毎日、這い、歩き、泳ぎ、家中を何十倍もの時間をかけて少しずつ片づけ、書き下ろしも
続けてきた。うまく動くのが、書く脳と、利き腕でない左の親指。そして少しばかりのバラ
ンス回復がある。
這う、という現実については改めて項を起こして書いたけれども、よく分からなくても幸
せなことかもしれない。脳の研究は、茂木健一郎さんなどなどよりも詳しくはなった。高次
脳機能障害を実際(想像ではなく)体験し、独自の仮説と訓練でほとんど快癒した。右半身
はイカれたままだが、2年以内に完治する。
発病後7カ月、要介護3(家から普通は出られない。介助があれば近くの散歩は可)で、
国内線やソウルまで行けたひとはいる。ヨーロッパはゼロ。この数字が魅力的なのだよね
(笑)。
遠い、という意味以外にロシア行きはない。あるとしたら15歳から考え128カ国を巡っ
てきた理由の第一は資本主義、社会主義、独裁主義、内紛国、中東その他の多様性だ。
ロシアに民主主義がないことは、日本の戦後は独裁殺人国ではないのと同じ同じ。
リオ五輪でこうなることは、この命令者であるプーチンには理解できない。
とにかく、おもしろい国の一つである。この5年に限っても4回ロシアには行った。ウ
クライナにもたびたび行ったが、今回はまったく新しい挑戦にほかならない。
なお、這っていた、に追伸。今はコケて自動車に轢かれるくらいだが、つい先日まで高次
脳機能障害の一つで、たとえば階段の途中でも部屋のなかでも、凹凸がまったく分からなく
なっていた。
明朝からのロシア独り旅――心の片隅でちょっとだけ応援してくだされば幸い。私にと
ってサハラ470キロマラソンやアマゾン密林走破より、ハードルは高い。
でも、現地に行ってなんぼの文章は、私にとって外せない。
では、また! ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています