>>94 続き
Gのオーストラリアプレートの太平洋側について説明します。
オーストラリアプレートの太平洋側は、「古太平洋プレート」で出来ています。残念ながら、この地域ではその証拠が少ないです。大きな証拠となる、「良い地震図」が取れないのです。
最大の証拠はニュージーランドの南島と北島の比較です。
北島は「古太平洋プレート」と太平洋プレート、南島はオーストラリアプレート(の海洋部分)と太平洋プレートという構成になっています。
北島は太平洋の常識通りの構成(太平洋プレートが潜り込んでいる。実際にはすれ違い境界線)となっていますが、南島は太平洋の常識から唯一外れている場所です。
南島ではなんと、太平洋プレートがオーストラリアプレートに乗り上げてしまっています。
これは太平洋プレートよりオーストラリアプレートの方が重い事を表しています。
つまり、オーストラリアプレートの太平洋側は別プレートで構成されているのです。
しかも、この別プレートにはたくさんの断層と断層に沿った堆積(海嶺)が見られ、このような特徴は「古太平洋プレート」と一致します。
このオーストラリアプレートの太平洋側は長さから判断して、東太平洋海嶺の南極部分から両側発散された「古太平洋プレート」の片方です。
しかしながら、残念な事にこの地域では地震が起こりにくく、起こっても太平洋プレート沿いであり、オーストラリアプレートの太平洋側内部で地塊に沿った地震が観測されない事が証明を難しくしています。