培養肉は世界を救うか
第2部 健康イノベーション 都心が「畜産」王国に  

2017/12/14付日本経済新聞 朝刊
クローンもくだらない土地も肥料も要らない。Alやロボットで バイオの世界は無限
百姓も漁民も組合も要らない。
 2030年には東京都心が牛や豚、鶏肉の一大産地になっているかもしれない。
牧草地が無くても、無菌空間のビル内で、基となる細胞と培養液から、水耕栽培の野菜のように
焼き肉やステーキ用の肉ができる。そんなSF映画の世界が現実になりつつある。

 17年10月、インターネット上のニコニコ動画に「君の肝臓をたべたい」と題した動画が投稿された。
ギョッとした人もいるのではないだろうか。鶏の肝臓細胞を培養して試作した…