石巻市の石巻漁港にある防潮堤は全く破損していないことが判ります。
宮古市田老の防潮堤がコンクリートブロックが湾内に流されてしまっているのに対して、
石巻漁港の防潮堤はコンクリートブロックは流失していません。宮古市田老の防潮堤に
おいて残されている部分の外海側にはテトラポットで補強をしてあることがわかりますが、
石巻漁港の防潮堤は全体に渡ってテトラポットで補強がしてあることがわかります。

石巻漁港の防潮堤の有効性についてですが、石巻市の津波被害を調べてみると、建物の2
階部分にまで津波の浸水被害を受けた跡はありますが、建物そのものが流失してしまった
所は多くはありません。また海辺に近い通りの信号機は点灯はしてはいませんが、流失は
免れていました。
これに対して、防潮堤を建設していなかった気仙沼市では、海辺に近い通りの信号機はす
べて流失してしまっていたようでした。
石巻市においては、津波は防潮堤より5mほども高かったようです。しかし、津波の勢いは、
防潮堤によって打ち砕かれ、市内はゆっくりと浸水していくような状態となったようです。
結論として、石巻市においては、現行と同じ設計で後6mほど高い防潮堤を建設しておけば、
今回の津波被害と同規模の津波被害ならば十分に防げたということになります。

http://maps.google.co.jp/(石巻漁港の防潮堤)