>>270
改造は難しい。
2万円の3Dプリンターはどう改造してもダメだし、
Zortraxみたいなのは部品が特殊だったり、クローズドだったりでいじれない。

その点7万円のDaVinci1.0は半密閉式だし、それなりに改造可能で、3年以上経った今でも現役で動いているという意味ではよかった。
私が今作っている3Dプリンターの部品も、半分ぐらいはDaVinci1.0でプリントしているし、
インターフェイスカバーなんかは、より大型のプリンターを自作するまではこれでプリントするしかない。

DaVinci1.0の改造は、最初は「壊れたところを直す」という感じだった。
ヘッドヒーターコネクターの接触不良を交換。X軸アイドラーホイールにボールベアリングが入ってないので追加。
ドライブギアの歯が丸いのでステンレス製のいいやつに交換。バックアップローラーもベアリングが入ってないので追加。
X軸のケーブルが切れるのでロボットケーブルに交換。スロートにテフロンチューブが入ってないので入るように加工。
ここは二段階改造して最初は直径2-3、今は直径2-4のテフロンチューブが入ってる。
テーブルもよく割れるので、アルミ、ステンレス、チタンと交換して、結局ガラスに戻した。
ガラスが割れるのはテーブルヒーターとABSのせい。これらを使わないなら、ガラスが一番いい。この2年間で一度も割れてない。
ノズルは、そもそも交換さえできない設計だったので、交換式に改造。ノズルも全部ステンレスとHSS-COで自作してる。
ノズル分ヘッドが大きくなったので、テーブルを10mm下げた。

その後、スライサをSimplify3D、ファームウエアをRepetierに変更。
この二つで劇的にプリント品質が向上し、メーカー純正がいかにダメかよく判った。
もちろんスライサやファームウエアそのものがプリント品質を向上させるわけではなく、
「多くのパラメーターを最適化し、プリント品質を向上させる可能性を提供する」というだけのこと。
かなり思考錯誤したし、いい勉強になった。
また、これでプリンター単体でのプリントができるようになったので、AirFlashを使ってWiFi化。
一台のコンピューターから複数のプリンターにLAN経由でデータを送れるようになった。

さらに、この頃フィラメントに限界を感じたので、いろいろ実験してPETG系のフィラメントに変えた。

最後に残ったのがフレーム剛性の低さによる精度の問題で、これは改造ではどうしようもないので、新規に作ってる。