>>245
1m以下なら不要。
CFRPの線熱膨張率は0.5E-6/C。ガラス転移点から室温までの差を50度としても、1mで25umしか縮まない。ほとんど誤差。
ガラスはこの十倍以上縮むので、冷却時にはガラスの方が大きく縮む。
ただし絶対量が小さいので、今までCFRPがガラステーブルから剥がれたことは一度もない
(他のプリンターで250mmまでプリントしたことがある)。

これに対して、一般的なプラスチックはさらにガラスの10倍以上縮む。
冷却時にはプラスチックの方が大きく縮み、絶対量も大きいので、プリント品の反り、剥がれ、ガラスの割れなどの原因になる。

フレームに関しては、フレーム全体の温度を均一に保つことが重要。
そうすれば、大きさは変化しても形が歪むことはない。レーザーベンチ設計の基本。
私の3Dプリンターは半密閉式なので、フレーム内の温度は50度程度に均一に保たれる。
熱源はヘッドで、この周囲が熱くなるのは仕方がない。
また、電源やコントローラは50度に上げたくないのでフレームの下に格納し、ここは解放されている。

というわけで、半密閉式にすればテーブルもプリント品も勝手に50度まで上がる。しかも均一。
テーブルヒーターなんか要らないし、フィラメントの接着性が上がるし、プリント品の歪みも減る。いいことづくめ。

そういう観点からすると、開放型の3Dプリンターにテーブルヒーターを付けるなんていうのは愚の骨頂。
テーブル付近は熱くなっても上の方は冷たい。プリント品内部に歪みが発生するし、フィラメントは接着しない。
しかも、今はブリッジ対策のためにフィラメントやプリント品を冷やすのが主流になっている。
これは、3Dプリンターやプリント品に対するイジメに等しい。

そこで、一般的な開放型のプリンターを半密閉型に改造しようとしても、突起物が多いのでどうしようもないほどケースがかさばる。
無駄な空間が増えればケース内の温度は上がらないし、ヒーター等で無理に上げると今度は電源やコントローラーの温度まで上がる。
ダメすぎ。自分で全部設計するしかない。