ビザ、日本で不正対策費「値上げ」 カード会社には負担
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB094AZ0Z00C24A2000000/

 米ビザが日本国内のクレジットカード会社に課す不正対策費を見直したことが複数の関係者への取材でわかった。従来は定額だったが決済額に応じて変わる仕組みにした。カード会社によっては事実上の値上げになり費用が年数千万円膨らむとの声もある。

 米ビザがこのほどルールを変えたのは国際的な本人認証規格「EMV 3-Dセキュア」の利用料だ。
 日本で本人認証の導入義務化が決まった直後の2023年、米ビザはルール変更を各社へ通知し、不正対策費の課金の仕組みを変えた。業界関係者によれば、1社あたり年間で約4万5000ドル(約670万円)の固定料金という従来ルールを改め、決済金額×0.005%の料率が適用されたという。
 決済金額に応じて費用が増えるため、カード会社にとって事実上の値上げになる。あるカード会社は年数千万円の負担増になると試算した。