クレジットカードの番号や暗証番号などの情報が盗み取られて不正に利用される被害が急増し、
昨年1年間の被害額が前年の約2倍の177億円となり、過去最多を記録したことが4日、
日本クレジット協会への取材で分かった。
今年も昨年を上回るペースで推移している。インターネットショッピングの普及でカード決済が
主流になったことが要因とみられ、協会は警戒を呼びかけている。

 協会によると、カード番号や暗証番号などの情報が盗み取られる被害は、統計を取り始めた
平成26年以降、年々増加。被害額が過去最多だった29年は、カードの偽造などを含む
不正利用の被害額全体の74.8%を占めた。今年1〜6月の被害額も93億円と、
前年同時期(86億円)を上回っている。

 盗まれた情報は、換金しやすい電化製品や宝石、航空券などをネット上で購入するのに使われ、
カードの所有者のもとに身に覚えのない高額の請求が来ることもある。

 総務省の情報通信白書によると、ネットショッピング利用世帯は14年の5.3%から28年には27.8%まで急増。
決済方法も約7割がネット上でのカード決済といい、利用者が増えたことで大量のカード情報を
盗みやすくなった上、いったん盗めば不正利用で購入できる商品やサービスが増えていることが
被害増加の背景にあるとみられる。

 協会の担当者は「カード情報やネットショッピングの際に設定するパスワードを使い回さないようにし、
パソコンのセキュリティーも厳重に管理してほしい」と話している。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181104-00000538-san-soci