コメダ新規店、全面禁煙に 既存店は対応検討

 東海地方を中心に全国800店舗を展開するコメダ珈琲店(名古屋市)は、
新たに開く店舗について原則、店内を全面禁煙にする方針を打ち出した。
政府が2020年4月の施行を目指す健康増進法の改正案を先取りする格好だ。
子ども連れが利用しやすくなる一方、愛煙家の肩身は狭くなりそうだ。

 コメダの本部は3月から、新規出店するフランチャイズ(FC)経営者に、店舗内の全面禁煙を指導している。
ほぼすべての店舗がFCのため、店内で喫煙できるかどうかはFC経営者が最終的に判断する。
コメダが新たに出す直営店は店内を全面禁煙とし、8月に沖縄県糸満市で開く新店が第1号となる。

 国会で審議中の健康増進法改正案では、新たに開いた飲食店を原則、店内禁煙にするよう定めている。
コメダの広報担当者は「たばこを吸わないお客さまが増えており、禁煙を歓迎する声は多い」と説明する。

 一方で、東海3県(愛知、岐阜、三重)にある300店舗のうち、現時点で全面禁煙なのは6店舗にとどまる。
大半の店では分煙だが、喫煙席と禁煙席の間に仕切りがない店も多く、受動喫煙を防ぐ態勢は決して十分ではない。
広報担当者は「既存店は国の議論を見ながら対応を検討していきたい」と話した。