ま、ケトン体には絶食でのストレスを中和させる効果があると言う事ですかね。
食物繊維が腸活に良いと言う役割もケトンにより解決かも。

低炭水化物食や断続的断食による減量メカニズムの解明―ケトン体の新たな受容体を発見―
https://www.amed.go.jp/news/release_20191105.html

木村教授らは、モノカルボン酸リガンドスクリーニング(注5)により、Gタンパク質共役型受容体のひとつGPR43が、ケトン体の一種であるアセト酢酸の受容体であることを新たに発見しました。本来、GPR43は短鎖脂肪酸により活性化される受容体として知られており、生体のエネルギー代謝や免疫機能に重要な役割を果たしています。この短鎖脂肪酸は、我々の食事中に含まれる食物繊維等の難消化性多糖類から腸内細菌発酵によって作られる主要代謝物であることから、短鎖脂肪酸受容体GPR43は腸内細菌と宿主を繋ぐ重要な受容体として認識されてきました。

さらに、我々は、ケトジェニック(注6)環境下、ケトン体であるアセト酢酸によるGPR43刺激が、血中のリポ蛋白質リパーゼ(注7)の活性を高めることで中性脂肪の分解を促進し、効率的に脂肪酸を組織に取り込む結果、脂質の利用を高める、すなわち脂肪の消費を優先的に進めることを明らかにしました。

通常の状態では、このGPR43は、腸内細菌が食事に含まれる食物繊維を分解して産生する短鎖脂肪酸によって、腸管及び血中を介して全身で活性化されています。しかしながら、栄養状態の変化、すなわち、絶食、低炭水化物食や断続的断食を行うことにより、腸内細菌叢が変化し、この腸内細菌の短鎖脂肪酸の産生が腸管内では著しく減少することを見出しました。一方で、このようなケトジェニック環境において、血中ケトン体は、通常状態の短鎖脂肪酸血中濃度の10倍以上にも劇的に増加します。すなわち、ケトジェニック環境下、全身ではアセト酢酸を介し、GPR43は活性化される一方で、腸管では短鎖脂肪酸の減少によりGPR43が抑制される結果、全身での脂質代謝・エネルギー利用を亢進し、腸管では抑制されるという、栄養環境に依存した効率的エネルギー利用機構を明らかにしました(図)。