痔ろうの患者さんには、複雑化する前に手術を勧める
痔ろうの患者さんは、普段は膿んでいないのですが、下痢などの時に膿むケースが多いですね。痔ろうはやはり手術が必要です。おしりに膿を出す「瘻管(ろうかん)」という芯のような管が痔ろうなので、その管を取り除くのが手術です。これまでは、痔ろうの原因となる「肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)」の患者さんが100%痔ろうになると言われていたのですが、最近では2〜3割ぐらいの人はそのまま治るとも言われています。当院では、しこりがはっきりしているものに関しては早めに手術を勧めています。大半は初めて来院されたタイミングで手術を勧めるのですが、その時に手術をしなかった方でも、再発して2度目に来院された時は必ず手術をしています。痔ろうが再発を繰り返すうちに、膿が今までとは違う場所から出たりして複雑な形になることがあるからです。複雑な形になれば当然手術で切る部位も大きくなってしまいます。

所沢肛門病院 院