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https://news.yahoo.co.jp/articles/1f7700a99ce3631ae6aa6e49cbf93bd54e0d0815?page=3
ここで、「疲労困憊」について補足しておきます。
まず、「疲労」とは、著者の業界でいうと、「求められるパワー(仕事)を発揮できなくなる」状態のことをいいます。
疲労困憊の状態を見極める例として、自転車エルゴメータを使う方法があります。
例えば、ペダルの回転数を90回転と決めて漕ぎ続けることにした場合、1回目は90回転を20秒間漕ぎ続けるのは問題なくても、
2回目、3回目と回数を重ねるごとにきつくなり、徐々に90回転を保てなくなります。
少し落ちても頑張って持ち直し、それでも、とうとう85回転くらいまで落ちてしまって、もう立て直せない。
そうなったときを、疲労困憊と定義しています。
脚の筋肉に乳酸が溜まってしまって、気持ちは頑張ろうと思っていても、それ以上は力が出せない状態です。
これは、計測できる道具を使った場合ですが、自分の体重を使って行う運動でもタバタトレーニングを実践するのは可能です。
ただし、自体重を用いたトレーニングでは、疲労困憊ではなく「最大努力」という表現を使うこともあります。

この場合、バーピージャンプを例に挙げると、20秒間でバーピージャンプをやれるだけやる、という方法です。
1回目は10回できた人が、2回目は9回、3回目は7回と、できる回数が徐々に減っていくはずです。
でも、それはその人にとって20秒内でできる最大努力といえます。これが疲労困憊に至るタバタトレーニングです。

では、疲労困憊に至らないタバタトレーニングはどういうものでしょうか。
これも、バーピージャンプを例に挙げていうと、あらかじめ20秒内でバーピージャンプをやる回数を決めて、毎回、同じ回数のバーピージャンプを行うという方法です。
例えば、本当は20秒で10回できるかもしれない人であっても、6回と決めてしまいます。
そうすると、最初のうちは6回を軽くクリアできますが、4回目、5回目と進むうちにきつくなっていき、最後には相当きつくなるはずです。
これが、「疲労困憊に至らない」タバタトレーニング(これを「タバタスタイル」と呼ぶこともあります)です。