■食後高血糖は糖尿病より危ない?

血糖値スパイクのメカニズム(2)
https://www.sawai.co.jp/csr/efforts/community/iryou/inokokoro40/
糖尿病は癌の発症率を13~31%上げる
血糖値スパイクは癌の発症率を87%上げる
血糖値スパイクは糖尿病とは全く別の病気

http://npure.co.jp/bunbun/_img/11_pdf/vol40/kcorner.pdf
https://www.igaku.co.jp/pdf/1312_tonyobyo-3.pdf
図4のようにヒト臍帯静脈内皮細胞を、正常血糖(90mg/dl)、高血糖(360mg/dl)、グルコーススパイク(90/360mg/dl:24時間ごとに交互)
各濃度存在下で3つのパターンで培養し、7、14日後にヒト臍帯静脈内皮細胞の細胞死率を検討しました。
高血糖自体でも血管内皮細胞が死にやすくなりますが、血糖を90mg/dlと360mg/dlを24時間毎に変動させて、血糖変動幅を大きくさせた方が血管内皮細胞のアポトーシス(=細胞死)が促進されます。
したがって血糖変動幅が大きいと、動脈硬化のハイリスクになることが示唆されます。

繰り返す血糖変動は持続的高血糖よりも、血管内皮機能と酸化ストレスの障害をおこす
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18299315
持続的に点滴をして操作して、意図的に以下の1)2)3)の状況を作り出して、血管内皮機能の指標(FMD、ニトロチロシン)を調べた研究です。
1) 6時間ごとに270mg/dLと正常化を繰り返す血糖変動
2)  270mg/dLの持続的高血糖の維持
3)  180mg/dLの持続的高血糖の維持
血糖変動群における高血糖期(12、24時間後)には、持続的高血糖群と比較して、FMDは同程度、または有意な低下、ニトロチロシンは同程度または有意な増加が示されました。
すなわち、この研究では繰り返す血糖変動が、持続的高血糖よりも、血管内皮機能と酸化ストレスの障害を強く起こすことが示されました。